【(フランス語復習まとめ)フランス語で代名詞としてのtoutの意味と活用と発音】
代名詞のtoutの使い方がよくわからない!副詞や形容詞での使い方と何が違うの?
この記事を読むと、
代名詞としてのtoutの使い方や活用など
についてわかるようになります。
※
形容詞としてのtoutに関しては【(まとめ)フランス語の形容詞toutの意味と使い方】
副詞としてのtoutに関しては【(まとめ)フランス語のtoutが副詞のときの意味と活用】
をご参考ください。
目次
代名詞としてのtoutの使い方で気を付けたい3つのこと
フランス語で代名詞としてtoutを使う場合は
- 形の変わらない代名詞tout
- 形の変わる代名詞tout(tous, toutes)
- それぞれの文中での位置
の3つに気を付けるとよいかと思います。
それぞれを深掘りしていきます。
形の変わらない代名詞toutはモノ
toutという形のまま代名詞として使われるとき、
すべてのもの
という意味になります。
そして、
toutの形は不変
です。
活用はありません。
たとえば、
Dans mon studio, tout est blanc : les murs, le lit, la table, l’armoire, etc.
(わたしのアパートでは、すべてのものが白いです。たとえば壁、ベッド、テーブル、タンスなどです)
のように使います。
※
名詞が列挙された場合、人が入っていてもモノ扱いでtoutを使います。
たとえば、
Son travail, ses enfants, tout l’exaspère.
(仕事、子どもたち、すべてが彼(彼女)をいらだたせる)
のように使います。
形の変わらない代名詞toutの位置
主語や前置詞の後ろ以外の、形の変わらないtoutの文中での位置は2つです。
- 動詞の後ろ
- 動詞と動詞の間
動詞の後ろ
単純時制(ひとつの動詞で時制を表す文)で不変のtoutが使われるときは、
動詞の後ろ
※動詞+tout
に置かれます。
たとえば、
Nous comprenons tout.
(わたしたちはすべてをわかっている)
のようになります。
動詞と動詞の間
複合時制や助動詞のある文で不変のtoutが使われるときは、
2つの(助)動詞の間
※助動詞+tout+動詞(過去分詞、不定詞)
に置かれます。
たとえば、
Nous avons tout compris.
(わたしたちはすべてをわかった)
Nous allons tout comprendre.
(わたしたちはすべてをすぐにわかるだろう)
のようになります。
形の変わる代名詞toutの使い方
代名詞としてのtoutが
- すべての人(皆)
- 他の一般名詞の複数形を『その全て』として受ける
として使われるき、
toutの形が変わる
というルールがあります。
すべての人:tous
他の一般名詞の複数形を『その全て』として受ける(人でもモノでも):tous, toutes
※(重要)代名詞tousのsは発音されます。
たとえば、
Tous cherchent le bonheur.
(みんなが幸せを探し求めている)
C’est un film pour tous.
(これは万人向けの映画だ)
J’ai invité plusieurs personnes : toutes sont venues.
(数人を招いたが、全員がやってきた)
※女性名詞personnesをtoutesで受けています
Laissez ces livres sur le bureau : je me sers de tous.
(それらの本は机の上に置いたままにしてください。全部使っていますから)
※男性名詞livresをtousで受けています
のように使います。
形の変わる代名詞tout(tous, toutes)の位置
主語や前置詞の後ろ以外で、形の変わる代名詞tous(toutes)が使われるときは、
- 動詞の後ろ
- 動詞の間
- 動詞の後ろと間のどちらでもよい
の3つの位置のタイプがあります。
が!
形の変わらないtoutと勝手が違うので要注意です。
基本的なルールは、
tous(toutes)が受けていた名詞をlesに変更
し、
les
tout
を分ける必要があります。
toutが動詞の後ろに置かれる場合
単純時制の文
の場合、
- lesは動詞の前
- toutは動詞の後
※les+動詞+tous(toutes)
に置かれます。
たとえば、
Je les lirai tous.
(わたしはそのすべて読む)
※lesで表すものが男性名詞のとき
のように使います。
tous(toutes)が動詞の前に置かれる場合
複合時制の文のとき、
- lesは時制の動詞の前
- tous(toutes)は動詞(過去分詞)の前
※les+時制動詞+tous(toutes)+過去分詞
に置かれます。
たとえば、
Je les ai tous lu.
(わたしはそれをすべて読んだ)
のように使います。
tous(toutes)が動詞の前に置かれても後ろに置かれてもよい場合
助動詞を使った文では、
- lesは動詞の前
- toutは動詞の後
※助動詞+les+動詞+tous(toutes)
か
- lesは動詞の前
- toutはlesの前
※助動詞+tous(toutes)+les+動詞
のどちらかを使います。
たとえば、
Je vais les lire tous.
Je vais tous les lire.
(わたしはそのすべてを読む)
のように使います。
(重要)形の変わる代名詞tous(toutes)が動詞の後に置かれるとき
形の変わる代名詞tous(toutes)が動詞の直後に置かれることがあります。
その場合、
主語か直接目的語の同格(文中で他の言葉と同じ意味を表す言葉)
になります。
この場合、
- tousのsが発音される→代名詞
- tousのsが発音されない→形容詞
- toutesの後に軽い休止→代名詞
- toutesの後に軽い休止なし→形容詞
として扱われます。
ですからたとえば、
Ils aiment tous ces enfants.
tousのsが発音される(彼らはみんなこの子どもたちが好き)
tousのsが発音されない(彼らはこの子どもたちみんなが好き)
Elles aiment toutes ces petites filles.
toutesの後に軽い休止(彼女たちはみんなこの女の子たちが好き)
toutesの後に軽い休止なし(彼女たちはこの女の子たちみんなが好き)
となります。
代名詞tout, tous, toutesを使えるようになると
toutを使いこなせるようになると、表現力の幅があがります。
ただ、toutは形容詞にも副詞にもなるので慣れないうちは混乱が付きまといます。
というわけでおすすめの勉強法は、さらっと規則などを頭に入れたうえでインターネットを使ったものです。
たとえば、
- ネット検索ページやツイッターなどでtout, tous, touteなどで検索し実際の用例を読む(インプット)
- 気になったものを書き出してみる(アウトプット1)
- それぞれのあとに続く名詞を好きなものに変えてオリジナルな文を作る(アウトプット2)
というようなステップを踏むのがよいかと思います。
使われているtout, tous, toutesが形容詞なのか副詞なのか代名詞なのか注意しながらすると効果的かと思います。
※
形容詞としてのtoutに関しては【(まとめ)フランス語の形容詞toutの意味と使い方】
副詞としてのtoutに関しては【(まとめ)フランス語のtoutが副詞のときの意味と活用】
参考は以下の本でした。
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