【(フランス語復習まとめ)フランス語の形容詞tout(全部の)の意味と使い方】

フランス語の本を読んだり、動画を見たりしていると頻繁に現れるtoutという単語。

 

なんとなく意味は予想がつくけど、いざ使おうとしたらどうしたらいいのかわからなくなったりしていませんか?

 

この記事を読むと、

 

  • toutの概要
  • 形容詞としてのtoutを使った文の作り方

 

についてわかるようになります。

 

toutの概要

 

フランス語の言葉の1つであるtoutは、

 

  • ぜんぶ
  • 全体
  • まるまる
  • 周期的・間隔
  • 勢ぞろい

 

というような意味を持っています。

 

toutは

 

  • 形容詞
  • 代名詞
  • 副詞

 

の役割を兼ねており、そのためフランス語学習者の混乱を招きやすい単語の一つではないでしょうか(僕だけですか?)。

 

というわけで、混乱を避けるためにこの記事では形容詞として文の中で働くときのtoutについて書きます。

 

形容詞としてのtoutを使った文の作り方

 

まず、toutは形容する名詞の性数によって形を変えます。

 

  • tout
  • tous
  • toute
  • toutes

 

男性・複数形のときtoutsではなくtousになることに注意です。

 

toutを形容詞として使う場合、冠詞や名詞との組み合わせの形は以下の2つです。

 

  • tout+限定詞+名詞
  • tout+名詞(冠詞無し)

 

※限定詞というのは冠詞やce(この)など名詞を形容する言葉の総称のことです。

 

深掘りしていきます。

 

tout+限定詞+名詞を使った文の作り方

 

意味は、

 

  • 全体
  • まるまる
  • 周期性
  • 間隔(~ごとに)

 

というものです。

 

ここで注意が。

僕は罠に陥ったのですが、

 

全体という意味なのに、なぜtoutには単数形と複数形があるのか

 

ということです。

 

これは、

 

  • toutとtoute:ひとつのものまるまる
  • tousとtoutes:複数のもの全体

 

というふうにわけるからです。

たとえば

 

Vous devez finir tout ce travail avant demain.

(この仕事のすべてを今日中に終わらせておくように)

 

の場合は『この仕事』という一つの事柄の全体であるから単数形のtoutが使われています。

 

それにたいして、

 

Dans ce magasin, tous les produits proviennent de l’agriculture biologique.

(このお店では、すべての商品が有機栽培のものです)

 

の場合は、お店にある『すべての商品』、つまりニンジンやジャガイモやトマトなどの全種類の事柄の全体であるから複数形のtousが使われいます。

 

また、

 

tous(toutes)+les+数詞+名詞

 

という形を使い、

 

  • 周期性
  • 間隔(~ごとに)

 

を表すことができます。

※数詞はun、deux、trois…などのことです。

 

たとえば、

 

L’autobus passe toutes les dix minutes.

(バスは十分ごとに来ます)

 

Je m’arrêtais tous les cinq kilomètres.

(私は5キロごとに足を止めた)

 

などです。

ちなみにこういった周期性や間隔を尋ねる際は、

 

Tous les combien

 

という疑問詞を使います。

 

Tous les combien est-ce que l’autobus passe ?

(バスは何分ごとに通りますか?)

 

同じようにして、

 

tous(toutes)(+les)+数詞

 

という形にすると、

 

人数の全部

 

という意味になります。

数詞の後に名詞がないことに注意です。

 

冠詞は

 

  • 5以上は必須
  • それ以下はどちらでもよい

 

というルールがあります。

つまり、

 

Tous deux se trompent.

Tous les deux se trompent.

(2人とも間違っている)

 

は可能ですが、

 

Tous les cinq sont venus.

(5人とも来た)

 

は冠詞を使った文だけしか作ることができません。

 

tout+名詞(冠詞無し)を使った文の作り方

 

冠詞無しでtout+名詞を使う場合は、

 

  • 全体の中の各々
  • 強調

 

の意味になります。

※『全体の中の各々』はchaqueと同じ意味です(chaqueに関しては【(まとめ)気を付けたいフランス語のchaqueの意味と使い方】をご覧下さい)。

 

法令や堅い言葉の中に使われることが多いです。

 

Tout homme doit obéir à la loi.

(すべての人間はこの法律に従わねばならない)※1つの種としてのヒトの各々

 

Est-il possible de légiférer dans des domaines où la technologie évolue à toute vitesse ?

(目まぐるしい速さで進歩する技術があるなか、物事をコントロールすることは可能だろうか)

※vitesseを強調

 

という感じです。

 

フランス語のToutを使えるようになると

 

  • 形容詞
  • 代名詞
  • 副詞

 

という3つの顔を持つtout。

今回は形容詞だけを紹介しました。

 

意味や使い方をさくっと理解したあとは、インターネットを使った勉強法がおすすめです。

 

たとえば、

 

  1. ネット検索ページやツイッターなどでtout, tous lesなどで検索し実際の用例を読む(インプット)
  2. 気になったものを書き出してみる(アウトプット1)
  3. それぞれのあとに続く名詞を好きなものに変えてオリジナルな文を作る(アウトプット2)

 

というようなステップを踏むのがよいかと思います。

 

参考は以下の本でした。

 

Nouvelle Grammaire du Français: Cours de Civilisation Francaise de la Sorbonne (フランス語) ハードカバー


 

 

現代フランス広文典[改訂版]


 

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