【(フランス語復習まとめ)フランス語で冠詞がつかないとき5( 否定文の直接目的語)】
フランス語の文を読んでいると、否定文の目的語の前に冠詞がつかなかったりついたりしている……違いは何?
この記事を読むと、
- 目的語のある否定文の概略
- 否定文で目的語に冠詞がつかない場合
- 否定文で目的語に冠詞がつく場合
についてわかるようになります。
目次
目的語のある否定文の概略
今回紹介する、否定文で冠詞がつかなくなる目的語を持った文型に(は2つあります。
- 主語+動詞+直接目的語(+間接目的語)
- Il y a+名詞
です。
たとえば、
J’ai posé des questions.
(わたしはいくつか質問をした)
Il y a du vin.
(ワイン瓶が一本ある)
のような文です。
否定文で目的語に冠詞がつかない場合
結論から書くと、
主語+動詞+直接目的語(名詞)
Il y a+名詞
の
- 直接目的語(名詞)
- 名詞
が
- 不定冠詞(un, une, des)
- 部分冠詞(du, de la)
であり、
肯定文で表している内容の全否定
の場合に、
冠詞の代わりにde
となります。
たとえば、
Je n’ai pas posé de questions.
(わたしはまったく質問をしなかった)
※質問自体しなかった
比較:
J’ai posé des questions.
(わたしはいくつか質問をした)
Il n’y a pas de vin.
(ワインはまったくない)
※ワインが存在していない
比較:
Il y a du vin.
(ワインがある)
のように使います。
否定文で目的語に冠詞がつく4つのケース
主語+動詞+直接目的語(名詞)
Il y a+名詞
という文型で、否定文でも冠詞がつく場合は、
- 否定が文の一部分のみ
- 反語的意味の否定疑問文
- たったひとつのという意味を表現したいとき
- 名詞で表している物の区別や選択を示すとき
とされています。
掘り下げます。
否定が文の一部分のみ
文全体の否定ではなく、
文の一部分に関する否定の場合、冠詞は残す
とされています。
たとえば、
Je n’ai pas de l’argent pour le gaspiller.
(わたしは浪費するためのお金はない)
※浪費じゃないために使うお金はある
のように使います。
反語的意味の否定疑問文
定義が難しいのですが、言い換えると
質問しておきながら、答えはすでに質問者の頭の中にある
というような『意識のある』疑問文のときにも、冠詞はついたままとされます。
たとえば、
N’avez-vous pas des amis?
(あなたは友だちがいませんか?)
※友だちいるんでしょ、という質問者の意識が現れています
比較:
N’avez-vous pas d’amis?
(あなたは友だちが一人もいませんか?)
のように使います。
たったひとつのという意味を表現したいとき
意味としては文の全否定と同じなのですが、
あえて『ひとつも』という箇所を強調したいとき
冠詞がついたままになります。
たとえば、
Elle était intimidée ; elle n’a pas dit un mot.
(彼女はおびえていた。たったひとつの言葉も発せずにいた)
のように使います。
名詞で表している物の区別や選択を示すとき
否定する名詞の内容に『他とは違う』という意味を与えたいとき、冠詞はついたままです。
たとえば、
Je ne demande pas du poisson, mais de la viande.
(魚ではなく肉を頼んでいる)
のように使います。
否定文の直接目的語の冠詞の扱いに慣れると
否定文の直接目的語の扱いに慣れると、フランス語の表現力が増します。
とくにフランス語文法の入門書には、否定文の直接目的語の不定冠詞と部分冠詞はdeになります、とだけ書かれている事が多いのですが、上で紹介したとおり、実際には
否定文の直接目的語だけど冠詞が維持されたまま
というケースもあります。
そして、両方を使えると理解力も表現力も増えます。
というわけで、使い方や意味を簡単に頭に入れた後は、インターネットを使った勉強法がおすすめです。
たとえば、
- ネット検索ページやツイッターなどでpas de, pas+冠詞を検索し実際の用例を読む(インプット)
- 気になったものを書き出してみる(アウトプット1)
- 否定を使ったオリジナルな文を作る(アウトプット2)
というようなステップを踏むのがよいかと思います。
参考は以下の本でした。
Nouvelle Grammaire du Français: Cours de Civilisation Francaise de la Sorbonne (フランス語) ハードカバー
せっかく勉強したフランス語を忘れてしまわないためにもネイティブとの会話練習がおすすめです→ベルリッツ・フランス語(現在無料体験実地中)
フランス語の勉強ならこちらもおすすめです:
- 【この11冊でだいじょうぶ!フランス語学習におすすめな教科書・参考書・テキストのまとめ】
- 【(徹底比較)フランス語の試験はどれを受けるべき?仏検、DALF、DELF、TCF、TEFの概要と3つの比較】
- 【フランス語が話せるようになるためのあと一歩を教えます】
- 【(徹底解説)独学でフランス語を勉強する方法・コツ】
- 【(徹底解説)フランス語会話ができるようになる4ステップの勉強方法】
- 【(徹底解説)フランス語の発音のおすすめ勉強方法】
- 【(徹底解説)フランス語の聞き取り(リスニング)のおすすめ勉強方法】
- 【(徹底解説)フランス語の文法のおすすめ勉強方法】
- 【(徹底解説)フランス語単語の効率的な勉強方法】
- 【(徹底解説)フランス語の読解(リーディング)のおすすめ勉強方法】
- 【(徹底解説)フランス語のライティング(フランス語作文)のおすすめ勉強方法】
- 【(徹底解説)フランス語の綴り(スペル)を覚えるおすすめな2ステップ】
>> ベルリッツ・フランス語(現在無料体験実地中なのでお急ぎで(通常料金19800円から))