【(フランス語復習まとめ)リエゾン(必ずするとき)】
リエゾンって、いつしていつしないの?
この記事を読むと、
リエゾンを必ずしなければならない条件
についてわかるようになります。
目次
そもそもリエゾンって?
リエゾンとは、フランス語の発音で起きる減少の1つで、ざっくり言うと
スペル的に発音しない音が、続く言葉によって発音されるようになる
というものです。
もうちょっと具体的には、
単独では発音されない単語の語末の子音が、続く言葉の語頭の母音と合体して発音されるようになる
となり、たとえば、
nous:わたしたち
の語末のsは普段は発音されません。
あえて日本語で書くと、
ヌぅ
のような発音です。
しかし、
Nous avons:わたしたちは持っている
のようになると、太字になっているavonsの語頭のaの影響で、nousの語末のsが発音されるようになり、合体して、あえて日本語で書くと、
ヌぅずぁヴぉん
のような発音になります。
そしてリエゾンは、
- 必ずリエゾンする
- どっちでもいい
に分かれるので、ひとまず必ずリエゾンする条件を覚えておくとよいかと思います。
リエゾンのスペルと発音上の変化などの3つの規則
上記で
Nous avons
のリエゾン箇所(nouS Avons)はズぁのように発音されると書きました
が、s+aなのだから、さのような発音なるんじゃないの?と思いませんでしたでしょうか(僕は思いました)。
それはリエゾンの際の音には決まりが3つあり、
1:語末の子音のスペルが以下 >> 発音時に音が変化
(例:nouS Avons)
- x,s >> z
- d >> t
- f >> v
2:鼻母音 >> 鼻母音+n+母音
(例:un ami ※unの鼻母音の発音する。nとamiのaが合体して、全体としてはあnナミのような発音になります)※鼻母音を日本語で書き表すのは難しいですね。
3:語末の子音のスペルのままの発音
(例:petit Ami)
となるので、この規則の1によってnousの語末はsなのに、リエゾンすると音としてはzのようになるということが起きているからです。
ちなみになのですが、
無音のhが語頭にある単語は母音で始まっている扱いをするのでリエゾンが起きる可能性がある
ということもついでに覚えておくとよいです。
例えば、
des hélicoptères(いくつかのヘリコプター)
のhélicoptèresの語頭のhは無音のhなので、desの語末のsとリエゾンが起きます。
必ずリエゾンする8つの決まり
ざっくりいうと、フランス語で必ずリエゾンする条件は
- 代名詞と動詞の間
- 限定詞と名詞の間
- 前置詞と名詞の間
- 程度の副詞のあと
- 倒置疑問以外のQuandのあと
- 関係代名詞dontと主語
- C’estのあと
- 決まり文句
の8つです。
この中で、間とあるものは
挟まれる言葉が1つだったり複数だったりする
ものです。
では具体的に見ていきます。
代名詞と動詞の間
代名詞と動詞の間とは、
- 代名詞の主語+動詞
- 代名詞の主語+補語の代名詞+動詞
の2つのタイプがあります(ここには語順が転倒した倒置疑問や命令文も含みます)。
例えば、
Nous avons(わたしたちは持っています)
Ils y vont(彼らはそこに行く)
Je les ai appelés(私は彼らに電話した)
Prennent-elles du café?(彼女たちはコーヒーを飲む?)
Allez-y(お先にどうぞ)
などがあります。
ちょっと特殊なのは、
2人称の命令形が補語の代名詞と一緒に使われるときには動詞にsが挿入されてリエゾンが起きる
という現象が起きることです(母音の連続を避けるためと言われています)
なのでたとえば、
Va + y >> Vas-y(先いいよ)
Mange en >> Manges-en(これらを食べて)
のようになります。
限定詞と名詞の間
限定詞とは、名詞の前についている形容詞や冠詞などの総称です。
なので少し細かく書くと、
- 冠詞+名詞
- 形容詞+名詞
- 冠詞+形容詞+名詞
があります(形容詞は名詞の前に置かれるものもあります)。
たとえば、
un enfant(1人の子ども)
nos enfants(わたしたちの子どもたち)
quels incroyables talents(いくつかの信じられない才能)
などがあります。
なのでざっくり、
名詞の前に何か名詞をデコっている言葉があったらリエゾンの可能性
と言えます。
前置詞と名詞の間
前置詞と名詞の間でのリエゾンの場合は、少し細かく書くと、
- 前置詞+名詞
- 前置詞+限定詞+名詞
となります。
たとえば、
chez elle(彼女の家で)
dans une voitre(車の中で)
などです。
ただし、
基本リエゾンしない:selon, vers, envers, à travers, hors, hormis
という例外もあります。
程度の副詞のあと
副詞とは、形容詞や他の副詞や文全体を修飾する言葉です。
そしてざっくりそのなかでも、母音が1つしか含まれていない副詞(simplementのようにたくさんの母音が含まれていない)の後では、リエゾンが起きる可能性があります。
具体的には、plus, moins, bien, trèsなどの程度を表す副詞が、
- 副詞+形容詞
- 副詞+副詞
- 副詞+過去分詞
となっているときが可能性があります。
たとえば、
plus agréable(よりここちよい)
très intéressant(とても興味深い)
moins aimablement (感じがよりよくない)
J’ai bien appris ce leçon(このレッスンはよく習いました)
などです。
関係代名詞dontと主語の間
dontにもいろいろ意味がありますが、
関係代名詞としてのdont(avoir beson de XXXのように、前置詞deが必要な表現のdeの次の名詞を省略するもの)はリエゾンの可能性
があります。
少し具体的には、
- dont+名詞
- dont+限定詞+名詞
です。
たとえば、
le livre dont on parle est intéressant.(みんなが話しているこの本はおもしろい)
です。
倒置疑問以外のQuand
Quandにはいくつか使い方があります。
その中でも、
- Quand est-ce queの形の疑問文
- Quand 主語…※~の時という意味の接続詞
のときにリエゾンが起きる可能性があります(Quand est-ce queのときは絶対)。
たとえば、
Quand est-ce que vous finissez?(いつ終わりますか?)
Quand un enfant le mange… (子どもが泣くとき…)
というものがあります(unとenfantの間にもリエゾンがありますね)。
注意したいのが、同じQuandを使った疑問文でも、
Quand arrive-t-il? (彼はいつ到着する?)
のような
倒置疑問文ではリエゾンしない
ということです。
C’estのあと
これはそのままです。
たとえば、
C’est intéressant.(興味深いですね)
C’est un enfant qui…(この子どもは・・・)
などがあります。
決まり文句
決まり文句に起きるリエゾンは、その決まり文句を覚えるときについでに覚えるようにします。
たとえば、
tout à fait(そのとおりです)
plus ou moins(多かれ少なかれ)
などがあります。
リエゾンのおすすめの覚え方
リエゾンのルールは数が多いので覚えにくいかもしれません。
しかし、
1つのルールを覚えたら、そのルールを頭にフランス語の文に目を通す
ということをすると、比較的覚えやすかったです。
具体的には、たとえば
- 限定詞と名詞の間
でリエゾンが起きるとざっくり覚えたら、
- 実際のフランス語に目を通す
- 限定詞と名詞の組み合わせだけに注目する
- リエゾンが起きそうならどう発音されるか考える
のようにします。
リエゾンに関するまとめ:
参考は以下の本でした。
Nouvelle Grammaire du Français: Cours de Civilisation Francaise de la Sorbonne (フランス語) ハードカバー
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