【なぜ文法書はつまらないのか】
外国語の文法の本を読んでいて、まぶたが重くなったりあくびが止まらなくなったりしたことはありませんか?
この記事を読むと、
- あなたの持っている文法書がつまらない3つの理由
- つまらない文法書から抜け出せる3つの提言
についてわかるようになります。
目次
文法書がつまらない3つの理由
結論から書くと、
- 覚えることがたくさんあってつまらない
- 例文が自分に関係なくてつまらない
- 1人で勉強するからつまらない
の3点が、おもに文法書をつまらなくしているかと思います。
掘り下げます。
覚えることがたくさんあってつまらない
文法は規則のオンパレード。
新しいページを開くたびに新しい文法規則。
前勉強した文法規則をきちんと覚えていないのに、その文法も使った新しい文法規則がでてきて意味ワカメ。
理解できないこと・覚えていないことが増えていくと、つまらなくなって本を開くのも億劫に。
じつは文法って文系とされているけど、じつは公式を覚えていかなきゃいけない理数系に似たもの。
そのため、1つ前の文法規則(公式)を覚えていないと次のステップが理解できないことも多いです。
例文が自分に関係なくてつまらない
文法書に掲載されている例文は、文法規則の具体的な例ではありません。
なぜなら、
- 『これはペンです(訳)』→見ればわかるじゃん!
- 『彼は行動が首尾一貫している(訳)』→人生で何度このフレーズを使うのだろうか……!
- 『マイクさんはわたしの友だちです』→マイクってだれ?
と、このように文法書には
- 僕たちが人生で使わないような文
- 登場人物が他人
などということが起きており、
僕たち自身に由来するような具体例ではない
からです。
あえて言えば
抽象的な例文
です。
しかしそれは当然のことです。
僕たち個々人が普段使う文は、個々の記憶をもとにした意識がつくりあげているもの。
そんな個人個人の言葉を例文として提示できるような技術(開く人によって例文が変わるような文法書)はまだ確立していません。
さきほど文法の規則は理数系に似ていると書きました。
しかし、文法の運用面は完璧に文系。
作家の言葉遣いも読者の受け取り方もそれぞれすべてちがうように、一般公式(文法規則)と例文(非個人の言葉=抽象的な文)だけを覚えても運用は難しいです。
頭に入った抽象的な知識と、実際に使う具体的な方法はちがっているからです。
1人で勉強するからつまらない
文法書を読むとき、多くの人は独りです。
言語学の研究でもしていない限り、外国語を話すために勉強しているのに独りです。
独りで、
- 理数系のような文法規則を理解
- 抽象的な例文で身につける
ことをしようとしています。
正直無理ゲーに近いです。
無理ゲーに近いからこそ、やっているうちに飽きてきます。
そうして、
文法書をそっと閉じ、
本棚にしまい、
さよならも言わずに別れていく
のです。
一緒にいてもつまらない恋人との別れに似ていますね(想像)。
つまらない文法書から抜け出せる3つ提言
結論から書くと、
- 文法規則が明確に書いてある
- すでに知っているような文を例文として使ってある
- 実際にネイティブと話しながら勉強したことを使っていく
ことをメインとした文法書での勉強や利用がよいかと思います。
掘り下げます。
文法規則が明確に書いてある
- 大きく
- 見やすく
- 読みやすく
の3点で文法規則が載っているような文法書はおすすめです。
反対に、
- 小さく
- 見にくく
- くどくどと長ったらしい文で説明している
ような文法書は、『外国語を学ぶことを目的にした場合』は悪書になるかと思います。
すでに知っているような文を例文として使ってある
技術的な面で、どうしても読者個々人の体験からは例文を捻出できません。
そのため、
すでに知っている文を例文として載せている文法書
がおすすめです。
たとえば、すでに読んだり見たことのある小説、漫画、詩、映画、などにでてくるような文を例文として載せている文法書です。
そういった文は、すでに視聴という経験で読者の頭のフィルターを通っているので、具体度があがるからです。
実際にネイティブと話しながら勉強したことを使っていく
これは文法書の範疇を超えていますが、
読んだ文法規則を『実際のコミュニケーションの場』で使ってみる
ことはかなりおすすめです。
そうすることにより、
文法規則から作られた文が『具体的な文(個人の文)』になる
からです。
具体的な文を作れるようになったということは、
抽象的だった文法規則の知識を具体化できた
ということで、本当の意味での文法が身についた状態になります。
文法書を使った勉強は孤独で抽象的だからつまらない
言語によっては発売している文法書の数も選択肢も少ないです。
しかし文法は文を作るときの骨格的な知識ですから、避けて通れない道。
そのため、なるべく
- 文法規則が明確に書いてある
- すでに知っているような文を例文として使ってある
ような文法書を使って勉強し、
実際にネイティブと話しながら勉強したことを使っていく
ことを通じて、なるべく楽しく文法を学ぶようにしましょう。
※どうしてもよさそうな文法書が見つからない場合は、【失敗しないでつまらない文法書を最後まで読めるようになる3つの方法】が参考になかと思うので、ご参考くださいませ。
