【(初心者向け)簡単なフランス語文法入門・基本の『き』・17 (形容詞で繋辞文)

全然ちがうように思えるフランス語と日本語。

実は似ているところがあったら学びやすいと思いませんか?

ということを念頭にフランス在住元日本語教師がフランス語の文法を解説していく記事です。

 

長いことかかっている繋辞文もいよいよ佳境。

繋辞文で、

 

  1. 国籍 (Je suis japonais.)
  2. 曜日 (On est lundi.)
  3. 地位 (Je suis étudiant.)
  4. 日付 (Aujourd’hui, on est le 27 mars.)
  5. 時間期 (Il est 10 heures vingt.)
  6. 指し示し (C’est un chat.)
  7. 所属 (Le japon est mon pay natal.)

 

が言えることを学んできました。

残りは、

 

・形容詞 (ニースの海は綺麗です。)

・上手下手 (わたしは数学が苦手です。)

・主題 (ニースは海が有名です。)

 

の2つ。

今回は形容詞を使った繋辞文についての記事です。

なんと一緒に上手下手の繋辞文も書いてしまいます。

 

 

基本構文は簡単だけどまた憎いアイツが登場

 

形容詞とは副題にあるような、『憎い』アイツの『憎い』のこと。

名詞をデコレーションする言葉のことです。

さて、日本語の形容詞には2つのタイプがあります。

 

1:『い』を末尾に持つもの(丸い、安い、うまい)

2:『な』を末尾に持つもの(親切、元気、便利)

 

なんか仰々しい書き方ですが訳があってのことです。

なぜなら『綺麗(きれい)』は『い』で終わっているけれど、場所によっては『な』が現れ『綺麗な』となる形容詞だからです。

文法的な話をすれば、語尾が『い』で終わり、且つその『い』が活用される形容詞と、そうでない形容詞とも分けられます。

 

ありがたいことにフランス語にはそのような区別はありません。

なので繋辞を使い、

 

名詞+繋辞+形容詞.

 

で、簡単に言えてしまう……

と言いたいのですが、毎度のことながらあれがあるのです

そう。

性と数の一致

つまり、

grandという『大きい』という意味の形容詞は、

 

grand-grands

男性単数・複数

grande-grandes

女性単数・複数

 

というふうに形を変えていくのです!

 

 

でも形容詞自体には性別はない

 

え?じゃあ何と一致してるの!?

もちろん名詞です。

先ほど紹介した構文、

 

名詞+繋辞+形容詞.

 

のなかに名詞がありますがこいつに一致するのです。

なので例えば、

 

女性名詞+繋辞+形容詞の女性形.

 

になります。

 

La russe est grande. (ロシアは大きい。)

 

名詞には冠詞がつくときもあるというルールがありましたね。

もちろん先頭の名詞が複数形の場合は、

 

複数男性名詞+繋辞複数+形容詞男性複数形.

 

になります。

 

Les États-Unis sont grands. (アメリカは大きい。)

 

なのでもし所有形容詞を使った場合には、所有形容詞も変化させなければなりません。

Mes chiens sont grands. (わたしの犬たちは大きい。)

 

 

形容詞の活用方法

 

基本的には名詞の変形と同じです。

(小さい)

petit-petits

男性単数・複数

petite-petites

女性単数・複数

 

-sや-eや-esを加えます。

ただ、

 

もともとsで終わる形容詞の男性形複数は変化なし。

bas→bas (低い)

もともとeで終わる形容詞の女性形はeを加えない。

sale →sale (汚い)

 

という決まりがあります。

その他にも例外がいくつかあります。

 

男性単数形の語末が以下の場合女性形は……

-f → ve

actif – active (アクティブな)

-er → –ère

 dernier – dernière (最新の)

-eux → euse

 heureux – heureuse (幸せな)

en/on → enne/onne

 ancien – ancienne (昔の)

 bon – bonne (よい)

el → elle

  actuel – actuelle (現在の)

s → sse

 bas – basse (低い)

 

そしてbonmauvaisを使い、上手下手を言うことができます。

 

得意

  • 繋辞+bon(ne)(s) en 上手なもの(冠詞無し)

 

不得意

  • 繋辞+mauvais(e)(s) en 下手な物(冠詞無し)

 

  • Je suis bon en dessin. (私はデッサンが得意です)
    Elle est mauvaise en maths.(彼女は数学が苦手です)

 

覚えたい単語はこちら。

 

  • スポーツ  le sport
  • 料理 la cuisine
  • 数学 les maths
  • デッサン  le dessin
  • テニス      le tennis
  • サッカー  le football

 

気を付けたいのが各種目の場合は、

 

enの代わりにà+冠詞

 

  • Elles sont bonnes au football. (彼女たちはサッカーが上手です)

 

 

まとめ

 

フランス語の形容詞繋辞文は

  • 名詞+繋辞+形容詞.
  • 名詞の性・数で形容詞が変化する。

 

問題です(形容詞はこの記事で使われているものです)

次の日本語をフランス語で考えてみましょう。

1:わたしの猫たち(chat男性)は大きい(grand)です。

2:彼の娘(fille女性)は元気(actif)です。

3:彼女たちは幸せ(heureux)です。

4:ニコラスの家(maison女性名詞)は汚い(sale)です。

5:彼はスポーツが得意です。

 

答え

1 : Mes chats sont grands.

2 : Sa fille est active.

3 : Elles sont heureuses.

4 : La maison de Nicolas est sale.

5 : Il est bon en sport.

 

どうでしたでしょうか。

名詞に注目してばしばし冠詞や所有形容詞や形容詞を変えてみてくださいね!

 

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