【(初心者向け)簡単なフランス語文法入門・基本の『き』・15 (所属)】

全然ちがうように思えるフランス語と日本語。

実は似ているところがあったら学びやすいと思いませんか?

ということを念頭にフランス在住元日本語教師がフランス語のレクチャーをしています。

 

 

おさらい

 

前回までの4回は

 

  • 指示代名詞を使った繋辞文 (C’est, Ce sont…)
  • 名詞の複数形 (animal – animaux…)
  • 冠詞 (un, une, des, le, la…)
  • 所有形容詞 (mon, ton, son….)
  • 名詞の性別の区別の仕方 (-ette, -ionは女性名詞…)

 

などについて書いてきました。

復習したい方はこちらから

 

フランス語の繋辞でも言えることも残りは以下の3つ。

  1. 所属
  2. 形容詞
  3. 上手下手
  4. 主題

 

今回は1の所属の繋辞文です!

 

 

どこで生まれたの?

 

僕が日本語学校で働いていたときに使っていた教科書の例文の1つとして、

 

わたしはチャーリーです。イギリスから来ました。

 

というようなものがありました。

いわゆる出身国について語るフレーズです。

しかし、よくよく考えると、この文は変なときもあるのです。

 

たとえば僕がイギリスで旅行していてどこかでチャーリーさんと会ったとします。

チャーリーさんが僕にどこから来たの?

Where are you from?

と聞いてきたので、

I’m from Japan!

と答えたら、実は日本語を勉強していたチャーリーさんが習ったばかりの日本語をお披露目したくて発した一言。

 

わたしはイギリスから来ました。

 

このように、イギリスにいるときにイギリス人のチャーリーさん

「イギリスから来ました」

と言うのは違和感があります。

実はフランス語でも同じようなフレーズがあります。

例えば、

 

– D’où venez-vous?

– Je viens de la France.

 

意味的には「どこから来ましたか?」と同じです。

なのでチャーリーさん的なシチュエーションでは同じような問題がおきます。

 

 

じゃあ他の選択

 

出身国。

出身地。

といった、いわゆる故郷を使った繋辞文でも出身が言えます。

 

  • 出身国(男性名詞):所有形容詞 + pays natal
  • 出身地(ホームタウン):(都市の場合:女性名詞)所有形容詞 + ville natale、(村の場合:男性名詞)所有形容詞 + village natal

 

※paysは-sですが単数名詞です。

 

所有形容詞については前々回に書きました。

一応復習として、

 

単数:直後が男性形単数名詞

1人称:mon

2人称:ton

3人称:son

 

単数:直後が女性形単数名詞

1人称:ma

2人称:ta

3人称:sa

※ただし直後の名詞が母音a,i,u,e,oのときはそれぞれmon, ton, sonに。

 

複数:直後が単数名詞

1人称:notre

2人称:votre

3人称:leur

 

直後が複数名詞

1人称:mes

2人称:tes

3人称:ses

 

直後が複数名詞

1人称:nos

2人称:vos

3人称:leurs

 

つまり、「私の出身国」と言いたいときは、

 

mon pays natal

 

となり、「私の出身地(町)」と言いたいときは

 

ma ville natale

 

となるわけです。

 

 

実際に使ってみる

 

では実際に出身を語ってみましょう。

構文は、

 

定冠詞+国名+est+出身国.

都市や村の名前+出身地.

 

です。

たとえば僕の場合ですと、

 

Le Japon est mon pays natal.

Nagoya est ma ville natale.

 

になります。

日本語とは国名と故郷という表現が逆になっていますね。

市町村名には基本冠詞が要りません

しかし国には要ります

 

国はフランスを初め女性名詞が多いです。

-eで終わりがちなのが特徴です。

なので反対に男性名詞の国を見てみましょう。

 

  • Japon
  • Viêtnam
  • Canada
  • Brésil
  • Moroc
  • Portugal
  • Luxembourg
  • Danemark
  • Kosovo
  • Mexique
  • États-Unis

 

などが代表的な男性名詞の国名です。

気を付けなければならないのが、最後の2つ。

 

  • Mexiqueは最後の文字が-eですが男性名詞。
  • États-Unisは男性名詞な上に複数形(なので定冠詞はles)

 

ということです。

 

 

まとめ

 

  • 出身の言い方はシチュエーションを考える。
  • 出身国や出身地(故郷)の言い方は、
  • 定冠詞+国名+est+所有形容詞+pays natal.
  • 市町村名+est+所有形容詞+ville natale (village natal)

 

問題

以下の日本語をフランス語で考えてみましょう。

1:わたしの出身国はフランス(France 女性名詞)です。

2:あの人の出身国は中国(Chine 女性名詞)です。

3:彼らの国はブラジルです。

4:私たちは東京の出身です。

5:あなたは八墓村出身です。

 

答え

1 : La France est mon pays natal.

2 : La Chine est son pays natal.

3 : Le Brésil est leur pays natal.

4 : Tokyo est notre ville natale.

5 : Yatsuhaka est votre village nanal.

 

いかがでしたでしょうか?

所有形容詞の復習にもなりましたでしょうか??

 

ネイティブ講師とフランス語会話を練習するなら
>> ベルリッツ・フランス語(現在無料体験実地中)