【(フランス語復習まとめ)知らないと理解できないyを使った7つの表現】
中性代名詞のyは知ってるのに、ときどきyの入ったフランス語の文の意味がわからないのはどうして?
この記事を読むと、
中性代名詞yを使った決まり文句
についてわかるようになります。
目次
中性代名詞のyでは読み解けない文は
フランス語の中性代名詞のyは、à + 名詞を言い換えたものだと習ったのに、フランス語を読んだり聞いたりしていると、ときどき、à + 名詞に当たる言葉が先の文に見つからない!ということがありませんでしょうか。
そういうとき、それはもしかすると、
yを使った決まり文句
かもしれません。
慣用表現はどうしてこの言葉がここに?と考えていても埒が明きません(追求したい人は大学院などで研究するといいかもです)。
慣用表現はそのまままるごと何も考えずに覚える
というのが唯一の手です。
というわけで、フランス語でよく使われるyを使った決まり文句について書いていきます。
中性代名詞yを使った7つのよく使われる慣用句
紹介するのは、
- y aller:出発する
- s’y prendre:技術を使って取り組む
- s’y connaître:専門知識がある
- y être:理解している
- Je t’y (vous y) prends:現場を見ちゃった(見てしまった)
- n’y être pour rien:責任がない
- Ça y est:終わった
この7つの表現に使われているyは、なぜそこに使われているか考えても意味がありません。
よく使われるので、まるごと覚えてしまうのがおすすめな手法です。
とはいえ、ランダムに覚えるのは難しいので、たとえば物語調にして覚えたり(上の7つはなんとなく「出発する」で始まり「終わった」で終わる物語のようになっていませんか?)するのがいいかと思います。
y aller:出発する
とくにどこに行くかは言いたくないけど、ひとまずその場からどこかへ向かうときに使うのが、
y aller
です。
Yとあるのでa + 場所が先の会話にありそうですが、無くても使われています。
なのでたとえば、
Il faut y aller.:行かなきゃ
のように使われます。
s’y prendre:技術を使って取り組む
ちょっと訳とかで一瞬戸惑うのが、
s’y prendre
です。
これは、知識や技術を使って何かに取り組むという意味で、「作り上げる・成し遂げる」までは行きません。
具体的な対象について言及するときは、
- s’y prendre avec + 名詞
- s’y prendre pour + 動詞
となります。
なのでたとえば、
Il sait comment s’y prendre avec ses devoirs.:彼はどうやって課題をすればいいか知っている
Nous savons comment nous y prendre pour planifier un voyage.:私たちは旅行をどう計画すればいいのかわかっています
のようになります。
s’y connaître:専門知識がある
何かについての専門知識があるというときに使われるのが、
s’y connaître
です。
たとえば、
Il peut enseigner japonais. Il s’y connaît.:彼は日本語を教えられますよ。専門知識がありますし
Il s’y connaît en vin.:彼はワインについての専門知識がある
のように使います。
y être:理解している
専門知識とまではいかないでも、理解しているといことを表す表現として、
y être
があります。
たとえば、
J’y suis enfin !:やっと理解できた!
のように言います。
Je t’y (vous y) prends:現場を見ちゃった(見てしまった)
ちょっと変わった表現ですが、ちょこちょこでてくるのが
- Je t’y prends
- Je vous y prends
です。
これは、
誰かがよくないことをしている現場を見つけたときに相手に向かって言う言葉
です。
たとえば、冷蔵庫に入れておいたアイスがいつの間にか減っていることがあって、あるときルームメイトが食べている場面を見てしまい。
Je t’y prends !:み・た・ぞ!
のように使います。
n’y être pour rien:責任がない
何かについて責められているときに、責任がないということを言いたいときに使われるのが、
n’y être pour rien
です。
自分にも他人に対しても使えます。
なので、たとえば、
Je n’y suis pour rien ! C’est lui !:わたしじゃないよ、彼だよ!
Il n’y est pour rien. C’est toi !:彼には責任ないでしょ、お前だよ!
のように使います。
Ça y est:終わった
というわけで、ようやく最後の7つ目です。
というような、ようやく終わりまできた、という気持ちを一言で、
Ça y est
と言って表します。
Ça y est. C’est fini.:ようやく終わった
中性代名詞yを使った慣用表現
フランス語の文でyが出てきたのに中性代名詞の知識を使っても理解できない場合は、慣用表現かもしれません。
慣用表現は、論理的に文を理解するよりはまるごろ覚えて使ったり読み解いたりするしか方法がありません。
この記事では、
- y aller:出発する
- s’y prendre:技術を使って取り組む
- s’y connaître:専門知識がある
- y être:理解している
- Je t’y (vous y) prends:現場を見ちゃった(見てしまった)
- n’y être pour rien:責任がない
- Ça y est:終わった
を紹介しました(動詞の活用には注意が要ります)。
が、もちろん他にもあるので、もしyがあるフランス語の文がどうしても理解できない場合は、前後の言葉も含めて辞書やネットで調べてみるのがおすすめです。
参考は以下の本でした。
Nouvelle Grammaire du Français: Cours de Civilisation Francaise de la Sorbonne (フランス語) ハードカバー
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