【(フランス語復習まとめ)最上級をわかりやすく覚える方法】

フランス語の最上級の表現がややこしくてわからない……。

 

この記事を読むと、

 

フランス語の最上級

 

についてわかるようになります。

 

フランス語の最上級で注意したい7つのこと

 

フランス語の最上級には、

 

  • 1番最高の~(優等最上級)
  • 1番最低の~(劣等最上級)

 

の2つがあります(同等最上級というのはありません)。

 

そして最上級を理解しやすくするために、まず、フランス語の最上級を勉強するのに必要な7つの要点を書き出していきます。

 

その7つとは、

 

  1. 形容する方法の数は2つ
  2. 主に使われる言葉は3つ
  3. 所有形容詞が使われる場合は定冠詞なし
  4. plusの発音のタイプは3つ
  5. 比較対象に対して使われるdeはdesになりうる
  6. 最上級 + queを使った文のあとは接続法
  7. 特殊な形がある

 

です。

 

掘り下げます。

 

形容する方法は2つ

 

最上級を使った文の作り方は2つあります。

その2つとは、

 

  • 名詞を直接形容する(限定用法と呼ばれる):最も赤いそのニンジン
  • 動詞を挟んで名詞を形容する(叙述用法と呼ばれる):そのニンジが最も赤い

 

のことを指します。

 

主に使われる言葉は4つ

 

フランス語の最上級で主に使われる言葉は、

 

  • 定冠詞(le, la, les)
  • plus
  • moins
  • de

 

の4つです。

 

比較級で主に使われる言葉:plus (moins)、que、de 

 

所有形容詞が使われる場合は定冠詞なし

 

定冠詞が要ると書きながら、

 

所有形容詞(私の、彼の、等)と一緒に使う場合は定冠詞は不要

 

です。

 

plusの発音は3タイプ

 

plusの発音は、

 

  • 語末のsは発音されない
  • 語末のsがsの音として発音される
  • 語末のsがzの音としてリエゾンされる

 

の3つのタイプがあります(比較級のplusと同じです)。

 

比較対象に対して使われるdeはdesになりうる

 

最上級も比較級と同じく比較対象を導く言葉としてdeが使われます。

何に対して最も〇〇だ、と比較するためです。

 

そして、フランス語の最上級は

 

deがdesとなることがある

 

ので気をつけましょう(比較級で使うdeは形が変わらない)。

詳細は後述します。

 

※ちなみに比較対象が人称代名詞(私たち・彼女たち等)の場合は強勢形(nous、vousなど)を使います。

 

最上級(形容詞) + queを使った文のあとは接続法

 

たとえば日本語で、

 

『私が持っている靴』の中でいちばんこれがかっこい

 

のような日本語をフランス語にする場合は、queで『私が持っている靴』を導きます。

 

そして、

 

最上級(形容詞)の比較対象として文が使われるケース

 

では

 

比較対象のための文の動詞が接続法になる

 

ということが起きます。

 

特殊な形がある

 

比較級と同じく、最上級にも特殊な形を持った言葉が存在します。

が、混乱を避けるために別の記事で解説します。

 

では具体的に作り方について解説していきます。

 

いちばん最高の~(優等最上級)の作り方

 

フランス語の最上級(優等最上級)には4つのタイプがあります。

 

※plusのsを発音する

  • 動詞:動詞 + le plus (de 比較対象)
  • 名詞:le plus de + 名詞 (de 比較対象)

 

 

※plusのsを発音しない(可能な場合はリエゾンは起きる)

  • 副詞:le plus + 副詞(de 比較対象)
  • 形容詞:le (la, les) plus + 形容詞(de 比較対象)

 

※文脈的に比較対象はなくてもよいですが、この記事では慣れるためにあえて書いています。

 

動詞

動詞の優等最上級は、

 

  • plusのsは発音される
  • 動詞 + le plus (de 比較対象)

 

に注意します。

 

Il travaille le plus de tous.(みんなの中で彼がいちばん働く)

 

名詞

名詞の優等最上級は、

 

  • plusのsは発音される
  • le plus de 単数(数えられない名詞)
  • le plus de 複数(数えられる名詞)
  • le plus d’ 母音で始まる名詞(エリジオン)
  • de 比較対象

 

に気を付けます。

 

Il a le plus de motivation de tous.(みんなの中で、彼がいちばん動機がある:数えられない名詞)

Il a le plus de pommes de tous.(みんなの中で、彼がいちばんリンゴを持っている:数えられる名詞)

Il a le plus d’énergie de tous.(みんなの中で、、彼がいちばんエネルギーがある:エリジオンが起きる)

 

副詞:

副詞の優等最上級は、

 

  • plusのsはリエゾンがあれば発音
  • le plus 副詞 (de 比較対象)

 

に注意します。

 

Il travaille le plus positivement de tous.(みんなの中で、彼がいちばん積極的に働く)

Il travaille le plus activement de tous.(みんなの中で、彼がいちばんアクティブに働く:リエゾンが起きる)

 

形容詞:

形容詞の優等最上級は、

 

  • plusのsはリエゾンがあれば発音される
  • 冠詞は形容している名詞の性数による
  • 形容詞の位置によって最上級の形が違う
  • 名詞の前に所有形容詞がある場合は定冠詞は省略できる

 

ということに気を付けます。

 

フランス語の形容詞の位置と最上級の形は、

 

  • 動詞を挟んで名詞を形容する:le (la, les) plus + 形容詞 (de 比較対象)
  • 名詞の後ろから直接形容する:le (la, les) + 名詞 + le (la, les) plus + 形容詞 (de 比較対象)
  • 名詞の前から直接形容する:le (la, les) plus + 名詞(de 比較対象)

 

の3つあります。

 

動詞を挟んで名詞を形容する

 

Il est le plus courageux de tous.(みんなの中で、彼がいちばん勇気がある)

Il est le plus âde tous.(みんなの中で、彼がいちばん年上だ:リエゾンが起きる)

 

名詞の後ろから直接形容する

 

Il est la personne la plus âgée de toutes. (すべての人の中で、いちばんの年上はこの人です)

※比較対象はla personneなので、女性形の複数toutesが使われています

 

名詞の前から直接形容する

 

Il est la plus triste personne de toutes. (すべての人の中で、いちばん寂しい人物は彼です)

 

C’est ma plus triste histoire de toutes.(すべてのお話の中で、これがいちばん悲しい私のお話です) ※所有形容詞がある場合は、名詞の前の定冠詞はなくなります

 

いちばん最低の~(劣等最上級)の作り方

 

劣等最上級の作り方は、

 

moinsを使う

 

以外は、優等最上級の作り方と同じです。

 

moinsのsは、形容詞、副詞の影響でリエゾンがあれば発音

 

されます。

 

おさらいと比較を兼ねながら、以下にまとめました。

 

動詞

動詞の劣等最上級は、

 

  • 動詞 + le moins (de 比較対象)

 

に注意します。

 

Il travaille le moins de tous.(みんなの中で彼がいちばん働かない)

Il travaille le plus de tous.(みんなの中で彼がいちばん働く)

 

名詞

名詞の劣等最上級は、

 

  • le moins de 単数(数えられない名詞)
  • le moins de 複数(数えられる名詞)
  • le moins d’ 母音で始まる名詞(エリジオン)
  • de 比較対象

 

に気を付けます。

 

Il a le moins de motivation de tous.(みんなの中で、彼がいちばん動機がない:数えられない名詞)

Il a le plus de motivation de tous.(みんなの中で、彼がいちばん動機がある:数えられない名詞)

 

Il a le moins de pommes de tous.(みんなの中で、彼がいちばんリンゴを持っていない:数えられる名詞)

Il a le plus de pommes de tous.(みんなの中で、彼がいちばんリンゴを持っている:数えられる名詞)

 

Il a le moins d’énergie de tous.(みんなの中で、、彼がいちばんエネルギーがない:エリジオンが起きる)

Il a le plus d’énergie de tous.(みんなの中で、、彼がいちばんエネルギーがある:エリジオンが起きる)

 

副詞:

副詞の劣等最上級は、

 

  • moinsのsはリエゾンがあれば発音
  • le moins 副詞 (de 比較対象)

 

に注意します。

 

Il travaille le moins positivement de tous.(みんなの中で、彼がいちばん積極的に働かない)

Il travaille le plus positivement de tous.(みんなの中で、彼がいちばん積極的に働く)

 

Il travaille le moins activement de tous.(みんなの中で、彼がいちばんアクティブに働かない:リエゾンが起きる)

Il travaille le plus activement de tous.(みんなの中で、彼がいちばんアクティブに働く:リエゾンが起きる)

 

形容詞:

形容詞の劣等最上級は、

 

  • moinsのsはリエゾンがあれば発音
  • 冠詞は形容している名詞の性数による
  • 形容詞の位置によって最上級の形が違う

 

ということに気を付けます。

 

フランス語の形容詞の位置と最上級の形は、

 

  • 動詞を挟んで名詞を形容する:le (la, les) moins + 形容詞 (de 比較対象)
  • 名詞の後ろから直接形容する:le (la, les) + 名詞 + le (la, les) moins + 形容詞 (de 比較対象)
  • 名詞の前から直接形容する:le (la, les) moins + 名詞(de 比較対象)

 

の3つあります。

 

動詞を挟んで名詞を形容する

 

Il est le moins courageux de tous.(みんなの中で、彼がいちばん勇気がない)

Il est le plus courageux de tous.(みんなの中で、彼がいちばん勇気がある)

 

Il est le moins âde tous.(みんなの中で、彼がいちばん年上でない:リエゾンが起きる)

Il est le plus âde tous.(みんなの中で、彼がいちばん年上だ:リエゾンが起きる)

 

名詞の後ろから直接形容する

 

Il est la personne la moins âgée de toutes. (すべての人の中で彼がいちばん年下です)

Il est la personne la plus  âgée de toutes. (すべての人の中で彼がいちばん年上です)

 

名詞の前から直接形容する

 

Il est la moins triste personne de toutes. (すべての人の中で、いちばん寂がってない人は彼です)

Il est la plus triste personne de toutes. (すべての人の中で、いちばん寂しい人は彼です)

 

C’est ma moins triste histoire de toutes.(すべての中で、これがいちばん悲しくない私のお話です) ※所有形容詞がある場合は、名詞の前の定冠詞はなくなります

C’est ma plus triste histoire de toutes.(すべての中で、これがいちばん悲しい私のお話です) ※所有形容詞がある場合は、名詞の前の定冠詞はなくなります

 

(注意)最上級(形容詞)で比較対象にqueを使うと接続法が要ります

 

これまで見てきたとおり、最上級は

 

  • 名詞
  • 動詞
  • 副詞
  • 形容詞

 

で作り方が微妙に使います。

 

そして、

 

形容詞の最上級である + queを使って比較対象を導入したい

 

場合はque節の動詞は接続法になるという決まりがあります。

 

つまり最上級の比較対象は、

 

  • de + 比較対象 (de tous, d’entre nous, de parmi nousなど)
  • que + 文(私が知っている中では最高、のように言いたいとき)

 

の2つがあります。

 

そして形容詞の最上級を使い、queで比較対象を導く場合は、

 

最上級の形容詞 + que + 接続法の文

 

という文の形になります。

 

というわけで、

 

Il est le moins courageux que je connaisse.(自分が知っている中で、彼がいちばん勇気がない)

Il est le plus courageux que je connaisse.(自分が知っている中で、彼がいちばん勇気がある)

 

となります。

 

d’entre nous vs parmi nous

 

フランス語の最上級の比較対象はdeで導きます。

そして単純化のために上記ではすべてtousにしました。

 

が、もちろん人称代名詞や他の単語も使えます。

 

例:la saison la plus chaude de l’année (一年でいちばん暑い季節)

 

そして、人称代名詞で困るのが

 

私たちの中で:

  • d’entre nous
  • parmi nous

 

の違いかと思うので、書いておきます。

 

最上級でのentre nousとparmi nousのニュアンスの違い

 

結論から書くと、

 

  • d’entre nous:確固としたグループなニュアンス
  • parmi nous:一般的なグループなニュアンス

 

という違いがあります。

 

たとえば、自分が所属する友だちグループについて言及したい場合は、d’entre nousを選びます。

 

彼は我々の中でいちばん働く:

Il travaille le plus d’entre nous.

Il travaille le plus parmi nous.

あえて訳を分けるとすれば、

 

Il travaille le plus d’entre nous.(彼が俺らの中でいちばん働く)

Il travaille le plus parmi nous.(彼がこの中でいちばん働く)

 

となるのでしょうか。

 

フランス語の最上級と比較級

 

フランス語の最上級はよく比較級のすぐあとに習うことがあるのですが、個人的にはちょっと時間をおいてから勉強したほうがよいかなと思います。

 

なぜなら、使う言葉が同じ(plus, moins)だからです。

僕は勉強しているときに、混乱していました。

 

参考は以下の本でした。

 

Nouvelle Grammaire du Français: Cours de Civilisation Francaise de la Sorbonne (フランス語) ハードカバー


 

 

現代フランス広文典[改訂版]


 

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