【(フランス語復習まとめ)直説法現在形の8つの使い方をわかりやすく】
フランス語の現在形って、なんか日本語の感覚と違っていない?
この記事を読むと、
フランス語の直説法現在形の8つの使い方
についてわかるようになります。
目次
フランス語の直説法現在形は現在であり過去であり未来でありXXであり…
フランス語の動詞の活用でおそらく一番初めに覚えるであろう、直説法現在形には、
- 現在している動作・状態
- 現在の習慣
- 近い過去
- 必ず起きる未来
- 強い命令
- 歴史のなかの現在
- 普遍的事実・ことわざ
- 条件法現在
という8つの使い方があります。
ただ個人的には、
『今』の感覚:
- 現在している動作・状態
- 現在の習慣
- 近い過去
- 必ず起きる未来
- 強い命令
- 歴史のなかの現在
時間を超越した感覚:
- 普遍的事実・ことわざ
文法的約束:
- 条件法現在
の3つに大別していくと覚えやすいかと思います。
それぞれ理解しやすいように、日本語と比較しながら深掘りしていきます。
『今』の感覚を表す現在形
現在形の『今』の感覚を表すものには、
- 現在している動作・状態
- 現在の習慣
- 近い過去
- 必ず起きる未来
- 強い命令
- 歴史のなかの現在
の6つがあります。
現在も過去も未来もまざっているのに、どうして現在形で?と思うかもしれません。
が、日本語も似たような使い方をしているときがあるので、比べながら見ていきましょう。
現在している動作・状態
日本語で、「今、〇〇している」と言いたいとき、フランス語では現在形を使います。
たとえば、
Je lis en ce moment.:今、読んでいます。
J’habite ici maintenant.:今、ここに住んでいます。
この2つの文は、
行為が現在継続中:Je lis en ce moment.:今、読んでいます。
状態が現在継続中:J’habite ici maintenant.:今、ここに住んでいます。
というふうに分かれます。
そして、
現在の行為の継続を強調したいとき:être en train de 動詞の原形
が使えるので、
Je suis en train de lire en ce moment. :今、読んでいるところです。
と言い換えることもできます。
この用法では気を付けたいところが、
英語の進行形を使うようなところでも現在形を使う
というものです。
現在の習慣
日本語で「毎日、11時に寝ています」と言うとき、習慣を表します。
今現在、なにかをしているわけではないのですが、24時間ごとに同じことを続けているということで、大きな意味では継続を表します。
こういうときも、フランス語では現在形を使います。
Je me couche à onze heures tous les jours.:毎日11時に寝ています。
近い過去
現在形現在形と言いながら、過去も表せるのがフランス語の現在形。
ただ、表せるのは今に近い過去です。
たとえば、
Je sors de chez lui à l’instant.:たった今、彼の家から出てきたところです。
のように言うことができます。
が、難しいのはこの用法で使える動詞は、
完了動詞
と呼ばれる、
起きた瞬間にその動詞の意味する行為が終わっている動詞(venir, trouverなど)
しか使えないことです。
たとえば日本語でも、『見つける』という動詞は、何かが見つかった瞬間が見つけるという行為の終わりを意味すします。
しかし、『歩く』という動詞は、歩き始める→歩いている、のように、動詞が意味する行為が始まったあとも続くことができるので、こういった動詞は完了動詞には含まれません。
必ず起きる未来
これは日本語と同じで、今から必ず何かが起きる・をすると思う場合に、フランス語でも現在形を使います。
あー、これは雨が降るよ。
すみません、ここで降ります。
のようなことを言ったり聞いたりしたことがないでしょうか。
同じようにフランス語でも
Je descends ici.:ここで降ります
のように言うことができます。
重要なことは、必ず起きると『思っている・考えている』だけで、実際にそうなるかどうかは誰もわからないというところです。
強い命令
上で、現在形の使い方の1つに、
必ず起きると『思っている・考えている』
があると書きましたが、それに似ているのが、
強い命令
という使い方です。
これは、たとえば
Tu faits ça, d’accord ?:お前はこれをしろ、いいか?
のように使えます。
誰かの行為が必ず起きると考えている(上の例だと、話しかけている人がこれを必ずする、と考えている)ので、命令形となるのです。
歴史のなかの現在
日常のフランス語ではあまり見かけないのですが、文学作品などの中でよく見かける用法です。
これは日本語でも、
当時、日本は太平の世を過ごしていました。そこへ、黒船が来航します。
のように、
- 歴史(過去の物語)をしているときは基本は過去形
- 強調したい、活き活きとした表現にしたいときは現在形
となるのと同じです。
なのでたとえば、
Il régnait un calme de cimetière dans la forêt ; brusquement on entend le vagissement d’un bébé.:森の中には墓地のような静けさが漂っていた。突然、赤ん坊の泣き声が聞こえた。
のように言うことがあります(日本語ではこの場所では過去形になるかと思いますが)。
時間を超越した感覚を表す現在形
『今』の感覚をありありと表す現在形の使い方を見てきましたが、その感覚をさらに磨いたのが、
時間を超越した感覚の現在形
です。
かっこいいことを書きましたが、かみ砕くと
普遍的事実・ことわざ
について、現在形を使うことができるということになります。
普遍的事実とかことわざには、過去とか未来が関係ないからです。
なのでたとえば、
La terre tourne sur elle-même.:地球は自転している
On ne fait pas d’omelette sans casser des œufs.:卵を割らずにオムレツを作れない(犠牲を払わなければ結果は得られない)
のようなものがあります。
文法的約束の現在形
フランス語の直説法現在形の大枠3つ目の使い方が、
- 条件法現在
です。
フランス語の条件法・仮定法は大きく3つありますが(詳しくは【(フランス語復習まとめ)仮定法・条件法をわかりやすく】をご覧ください)、そのうちの1つである、
条件法現在(現在の現実的な条件とその結果)
を表すときには、名前のとおり現在形を使います。
具体的には、Siで始める条件文であるほうに現在形を使うということがあります。
これは文法的な決まりなので、使わざるをえません。
というわけで、
Si on fait ça maintenant, on pourrait finir ça à l’heure.:今これをすれば、時間通り終えられそうです。
のようになります。
フランス語の直説法現在形は少し注意が必要
個人的には、英語の授業で習った現在形(ing形)の知識がときどき邪魔してくることもあるかと思いますが、フランス語の現在形は大きく、
『今』の感覚:
- 現在している動作・状態
- 現在の習慣
- 近い過去
- 必ず起きる未来
- 強い命令
- 歴史のなかの現在
時間を超越した感覚:
- 普遍的事実・ことわざ
文法的約束:
- 条件法現在
のように分けられます。
ひとつひとつ覚えていくのは大変かと思うので、大きなくくりで確認していくのがおすすめです。
参考は以下の本でした。
Nouvelle Grammaire du Français: Cours de Civilisation Francaise de la Sorbonne (フランス語) ハードカバー
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