【なぜ実際の会話練習をすることがフランス語力を高めるのに大切なのか】
フランス語が話せるようになりたいから、いろいろ勉強してるけど、まだ話せるようにならない……。
この記事を読むと、
実際のフランス語会話の練習をすることでしか学べないこと
についてわかるようになります。
目次
実際のフランス語会話(の練習)を通じてでしか学べないこと
結論から書くと、
会話の流れ適したフランス語の使用
というのが、
実際のフランス語の会話(練習でも友だちとでも)を通じてでしか学べないもの
です。
掘り下げます。
フランス語の言葉の使い方の種類
フランス語の(というかすべての言語ですが)言葉や文には異なる使い方があります。
それは大きく2つに分かれ、
- 表面上の使い方
- 文脈的な使い方
となります。
表面上の使い方
フランス語の表面上の使い方とは、フランス語を文法的に正しく表すことです。
参考書にある文法規則や例文を参考に、自分が言い表したいことを文法的に間違いのない文で作り、それを誰かに対して使うことが、
表面上のフランス語の使い方
です。
表面上のフランス語は、参考書や問題集で勉強しているとある程度は出来るようになっていきます。
しかし、おそらく多くの人が経験しているように、ある程度出来るようになっているはずのフランス語を実際の会話で使おうとすると、いろいろな側面でうまく行きません(この記事では発音が問題で失敗することについては書きません。発音は問題ないのに、なぜかフランス語のコミュニケーションが失敗するケースについて書いています)。
なぜでしょうか?
文脈的な使い方
発音には問題がない、文法もあっている。
なのになぜかフランス語を使ったコミュニケーションがうまくいかない。
そういうときに起きている問題には、
- 言葉の使用条件が間違っている
- 相手の言葉の前提を理解していない
- 言葉に含まれてしまうニュアンスを無視している
という3つがあります。
言葉の使用条件が間違っている
僕たち非ネイティブがいちばんやりがちなことが、
フランス語の使用条件が間違っている
です。
表面上はあっている言葉の使い方をしている、つまり、文法的には間違いはないのに、
- それを言い表すのにその言い方はしない
- この場面ではその言い方はしない
という失敗です。
たとえば僕は、
Chépa. :知りません
というJe ne sais pasをかなりカジュアルにした言い方を使えるように練習していたのですが、それを大学の発表の場で教授に向かって使ってしまって、あとからフランス人のクラスメイトにその言葉はああいうときは使わないとアドバイスを受けたことがあります。
意味的には間違ってはいません。
教授に聞かれてわからないものをChépa.という、日常的によくフランス人が使っている言葉を使って表しただけです。
ただ、(今はわかりませんが)Chépa.という言葉は当時の僕がいた大学院の授業中には使わないほうがいい、とされていました。
逆に、もっとカジュアルな場面なら使用は問題ないという条件があったわけです。
他にも、フランス語でレポートを書くときに、どれほど表現を直されたか(涙)
相手の言葉の前提を理解していない
会話中には、話し相手がどう世界を認識しているかを理解する必要があります。
たとえば、会話中に
Qu’en penses-tu ? Quand Shinji arrêtera-t-il de fumer ?:シンジって、いつタバコを吸うのを止めると思う?
ということを言われたときは、
- 僕たちもシンジという人物を知っている
- シンジという人物はタバコを吸っている
という情報が、すでに僕たちと話し相手で共有されているということを前提にしています(ちなみに僕はタバコを吸いませn)。
また、そういった会話をしている人物だけの前提でなく、
Tu fume ?:吸うか?
という、フランス圏を歩いているといかにもという人にたまに路上で声を掛けられる案件があるのですが、そういう人は僕たちがタバコを吸うかどうか聞いているのではなく、
- この場所を歩いている
- なんか見た目的にやってそう
という彼ら(売人)的な前提で
〇麻吸うなら売るぜ
という意味で使われています。
なので、ここでタバコ吸ってますよという意味でOui, oui !などと返答しようものなら、取り返しのつかないことになってしまうこともあるので気をつけましょう。
いずれにせよ、フランス語の会話相手の持っている前提が共有されていないと、僕たちの返答がちぐはぐになってしまうことがあるのでディスコミュニケーションに繋がることが多いです。
言葉に含まれてしまうニュアンスを無視している
日本でも京都弁が言葉面と意味合いが違うとよく言われます。
ピアノがお上手ですね。:ピアノの音がうるさいな
みたいな。
そしてこの問題は、
僕たちのフランス語:
- 意図していないニュアンスが伝わってしまう
話し相手のフランス語:
- 意図したニュアンスが僕たちに伝わっていない
という二重の問題をはらんでいます。
たとえば、
C’est génial.
という表現は、表面上(言葉上)では、すごいですね、という意味です。
が、話の流れ的には、
- すごい大道芸を見て:C’est génial.
- 中途半端な大道芸を見て:C’est génial.
の両方に使うことができます。
なので、後者の意味でC’est génial.と話し相手が言ったのに対して、僕たちが表面上の意味だけで会話を続ける(相手は大道芸をいいものだと思った)と、会話が変な方向へ進んでしまうということになってしまいます。
フランス語会話の実際の練習が必要な理由
上で紹介してきた
- 表面上の使い方
- 文脈的な使い方
という言葉の使い方ですが、
- 文脈的な使い方
ばかりは、実際の会話の練習を通じて学んでいくしかありません。
小説や漫画や映画などでも観察はできるのですが、
- いろいろな文脈が作品内で描かれている
- 僕たち自身でも実際の会話相手でもない
ので、使えるようになるには実際に会話の練習をしたほうがいいです。
おすすめは、ベルリッツのフランス語レッスンなどですが、もし親しいフランス語話者がいるなら、その会話もよい練習になるはずです。
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