【(独学でフランス語)初心者がフランスの大学へ留学できた勉強法】
フランスに留学したい。
フランスで働きたい。
でもフランス語は勉強したことがありません。
少しやったことがあるけどむずかしくてやめちゃいました。
仕事に追われて駅前留学してる暇もありません(涙)。
でも独学の勉強法もどこから手をつけたらよいのかわかりません。
どうやって勉強したらいいの?
ゼロから勉強する場合は何から始めたらいいの?
おすすめな本は?
辞書は要るの?
おすすめなアプリは?
効率的な勉強法は?
という人向けに書きました。
僕は現在フランス語の大学院で言語学を研究しています。
これを書いている3年前、僕は社会人として日本で働いていました。
それでもこつこつ勉強を重ね、フランス語の資格を取り、ニース大学入学を果しました。
それまでにたくさんの学習書やアプリを試したのですが、振り返ってみると結局役に立つのは数多くありませんでした。
そんななかででも役に立った本やアプリ、ウェブサービスを紹介します。
紹介する教材の目標は、僕のようにフランスの大学留学やワーホリ、そして結婚などでフランスやフランス語圏に住むことになっても、フランス語を話す人とある程度対等にやっていけるようになることです。
初級者・初心者向け
使う教材は4つです。
『「星の王子さま」で学ぶフランス語文法』でフランス語の基礎の文法を学びましょう。
この本をすすめる理由は、とても分かりやすいからです。
『星の王子さま』のフランス語版の文章の一部を通しつつフランス語の文法を学べます。
そして説明文の書き方がとても丁寧で、難しい用語が使われていません。
さらにページ数も多くありません。
213ページなのですが、サイズも小さくカバンなどにいれておいても重くありません。
僕は通勤中の電車の中で読んだりしていました。
そして『星の王子さま』の物語と連動しているので、おもしろくてさくさく読めます。
早ければ2週間くらいでフランス語の基礎文法を網羅できます。
『耳で覚えるはじめてのフランス語 発音マスター編』でフランス語の音の口や舌の動きを覚えましょう
発音の学習は必須です。
なぜなら耳で聞いただけでは、外国語の口や舌の動きはわからないからです。
人間は生後約9か月目以降は母語以外の音の聞きわけができなくなるという研究報告があります(パトリシア・クール教授の2011年の論文です。興味がある人は読んでみてください)。
それまでは日本人の幼児でもLとRの区別ができますが、生後約9か月以降は不可能になります。
脳が幼児の育つ言葉の環境にチューニングしてしまうからです。
なので日本語で育った僕たちの場合は、外国語の音はすべて日本語の音に吸収されてしまいます。
結果として日本語的な発音をしてしまうことにより、通じない日本人外国語を話すことになります。
この本はフランス語に存在する音を、口の形の写真と口の中のイメージ図と音声を使って詳しく説明しているのでおすすめです。
『フラ語ボキャブラ、単語王とはおこがましい!』で単語数を増やしましょう
当たり前のことですが、知っている単語数は多ければ多い程強いです。
文法を知っていても単語をしらないとどうしようもありません。
「星の王子さま」で学ぶフランス語文法の本の中の単語だけでは足りません。
文法の説明のために単語数を控えめにしているからです。
フラ語ボキャブラ、単語王とはおこがましい!はCDもついているのですが、それは置いておいても、ただの単語帳ではありません。
単語の例文1つずつが面白いです。
面白くないものは記憶からすぐに消えていきます。
それを著者の人もわかっていて、あえて地の文もおもしろい語調になっています。
あえて言うならマツコ・デラックスに教わっている感じで楽しく学べます。
『気持ちが伝わる! フランス語リアルフレーズBOOK
』で言い回しを学びましょう
なぜなら言い回しは文法や単語の勉強だけではカバーできないからです。
音声もついてテーマごとにまとまっていてとても使いやすいです。
音声を聞きつつ、文法や単語のことは考えずに音まねをしましょう。
ちなみに1つの言い回しごとに短い会話文になっているのですが、覚えるのは言い回しだけでよいです。
勉強の仕方
この4つを同時に毎日勉強していきます。
人それぞれ余裕のある時間は違うので、量は自分で決めてください。
1つ7分くらいなら、1日30分くらいですべてを勉強できます。
キリがいいところまでと思う必要はなく、時間になったら次へ移りましょう。
なぜなら途中で終わると続きが気になって翌日のモチベーションにつながる上に、翌日は前日分の復習も兼ねることができるからです。
自分の経験的にはまず初めに「星の王子さま」で学ぶフランス語文法の勉強が終わりました(読み物としても面白くて、勉強という意識が無かったからだと思います。勉強の時間の以外にも読んでしまいました(^^))。
そしたら「星の王子さま」で学ぶフランス語文法に使っていた時間を残り3つに割り振りましょう。
そしてまた1つ終わったら今度は残り2つの勉強に時間を振ります。
この4つが終わると、フランス語の文法、単語、発音の基礎は頭に入っているかと思うので次のステップへ行きましょう。
中級者向け
次のステップで使う物は次の4つです。
ここからは面白くなってくると思います。
- HelloTalkやitalki
- フランス語YouTube
- HiNative
- Grammaire progressive du français
HelloTalkで初心者向けで習ったことを実際に使ってみましょう
理由は学んだことは使わないと使えるようにならないからです。
HelloTalkは無料のアプリ(android, iphoneなど)です。
言語学習者同士のマッチングに優れています。
どういうことかというと、フランス語を学んでいる日本人と設定すると、日本語を学んでいるフランス人(やベルギー人とかフランス語が母語の人)とコミュニケーションを取れるようになります。
例えば掲示板機能があり、そこに何かしらフランス語を書きこんだり、短い音声メッセージを投稿するとそういった日本語を学んでいるフランス語を話す人から反応があります。
文のお直し機能というものが備わっており、投稿した文章が修正された場合は赤線で修正されます。
さらに修正前の比較ができるように、上に元の文、下に修正された文という表示にもなります。
そこへ、『「星の王子さま」で学ぶフランス語文法』で学んだ文法を思い出しつつ、『フラ語ボキャブラ、単語王とはおこがましい!』にでてきた単語を組み合わせて文を作ったり、『気持ちが伝わる! フランス語リアルフレーズBOOK 』に出てきた言い回しを組み合わせて投稿しましょう。
初めの内は投稿するのに緊張するかもしれません(僕はしました)。
しかしみんな第一目的は学習だとわかっているので、だいたい優しい反応が返って来るはずです。
自分の言葉を学んでいる人を無下にはできませんもの。
ちなみに初級編で紹介しなかった理由は、日本語を学んでいるフランス人と言ってもレベルも色々なので、フランス語で返答が来てしまうことがあるからです。
そうなると、せっかくなにかコメントが来たのに書いてあるフランス語への返答のフランス語がわからない!となってしまうからです。
アプリ自体に自動翻訳機能も備わっていて、相手のフランス語をなんとなく訳すことはできるのですが、こちらの文章作成能力は別の話です。
それがストレスになってきます。
なので初級のときはこのときを楽しみにして黙々と勉強しましょう。
ちなみに慣れてくると個人的なメッセージのやりとりもしてみるとよいかもしれません。
ちょっとした文通のような感じになります(もちろん文章訂正機能もついています!)。
問題は出会いを目的にしたような人もいることです。
そういう人は速効にコンタクト禁止にしましょう(罪悪感を感じる必要もありません。時間の無駄です(^.^))。
出会い目的の輩が嫌だったり交流相手が見つからないときは、italkiのようなオンラインレッスンを利用するのも手です。
一回400円代とかでフランス語の会話レッスンを受けられます。
フランス語YouTubeで生きたフランス語の音や単語や文法を学びましょう
フランス語話者のユーチューバーの動画を字幕付きで見ましょう。
なぜなら日々更新されるので、現在のフランス語に触れることができるからです。
そしてフランス語は日常会話とオフィシャルのときの発音がまったく別物です。
そういうのも字幕を見ながら見ることにより慣れることができます。
具体的な勉強のしかたや字幕付きの動画をアップロードしているおすすめフランス語ユーチューバーに関しては、僕の記事で申し訳ないのですが、こちらの記事が参考になるかと思います。
HiNativeで色々質問してみましょう
HiNativeも無料のアプリです(android, iphoneなど)。
言語で分からないことを質問することに特化したアプリです。
YouTubeを見たりしてどうしてもわからない表現がでてきたら投稿してみましょう。
コミュニケーション要素が強いHelloTalkに比べて質問要素が強いのがおすすめな理由です。
Grammaire progressive du françaisで書き言葉の文法を強化しましょう
YoutubeやHelloTalkで日々フランス語に触れていると、そのうちもっとあれもこれも言いたい!という欲求がむくむくわいてくるかと思います。
そういうときに使うのがこの文法書です。
フランス語で書かれた文法書なのですが、初球から中級までの文法をわかりやすく網羅しているので心配しなくても大丈夫です。
僕は日本語で書かれた文法書をあれこれ読んだのですが、「星の王子さま」で学ぶフランス語文法が初級の文法書として一番使いやすく、それ以上のレベルの場合はよくわからないものが多かったです。
一気に説明などが専門的になって書いてある内容もつまらなくなります。
そこで見つけたのがGrammaire progressive du français。
フランス語の説明をフランス語で勉強することによって、状況的にはフランス語の語学学校に行っているのと同じことになります。
分からなくなったら、HiNativeやHelloTalkで質問すればネイティブの人が答えてくれるので先生要らずです。
勉強の仕方
この4つを毎日利用しましょう。
- HelloTalk
- フランス語Youtube
- HiNative
- Grammaire progressive du français
HelloTalkやHiNativeでフランス語を書いたり読んだり話したりする練習をしましょう。
特にHelloTalkではコミュニケーションを念頭に置いてみると、面白くなって頭に定着しやすくなります。
フランス語Youtubeで日々フランス語の新しい表現に触れましょう。
日常会話の速度の速い会話にも慣れることができるし、現地の文化を知ることもできます。
そして面白いのでこれも頭に定着しやすいです。
『Grammaire progressive du français』はコツコツ勉強しましょう。
初級のときと同じで、1日何分という感じで勉強しましょう。
分からなくなったらHelloTalkやHiNativeで質問するとそれだけで文章作成の勉強にもなります。
番外:辞書を買うなら電子辞書がおすすめです
色々自分で調べたい言葉が増えてくると辞書が欲しくなってきます。
おすすめはフランス語の辞書が入った電子辞書。
僕も使っているカシオのエクスワードのXD-SX7200をおすすめします。
辞書は本タイプ、電子辞書タイプ、アプリタイプがあります。
この中で勉強におすすめなのは電子辞書です。
理由は速いから
です。
本タイプとは比べるまでもないのですが、辞書以外のソフトや機能も充実しすぎているスマホやタブレットのアプリよりも、電子辞書は辞書だけしかないので速効性が違います。
調べたい言葉を打つまでの時間も爆速です。
分かる人はわかるかもしれませんが、ファミコンとパソコンの違い並の速度の違いがあります。
特にスマホでHelloTalkをどをしているときは、使いたい言葉をいちいち別の辞書アプリを閉じて調べるよりも、1台電子辞書が横にあったほうがストレスフリーです。
フランスの大学留学やワーホリ、結婚などでフランス語圏で生活したい人向け(DELF B2取得向け)
おススメは次の4つです。
フランスの大学に入れる最低のフランス語水準がフランス政府公式のフランス語の証明書DELFのレベルB2です。
ということはB2のレベルがあれば、すくなくとも大学1年生レベルのフランス人のフランス語レベルということになります。
僕は学士最終学年の3年から編入しましたが、僕が留学前にとったのもこのB2でした。
生活フランス語にそれまで困ることもないし、自分の言いたいことも広い範囲でフランス語でいえる程度のフランス語のレベルです。
『DELF B2 Nouveau diplôme. 200 activités』で難しい文の表現に慣れましょう
なぜなら難しい話題も表現できるようになるからです。
問題が200問用意されているので、1日1問だけとかでもよいのでゆっくり解いていきましょう。
初めの1日は問題の中の分からない単語を調べるだけとかでもよいです。
正直かなり難しいので時間がかかりますが、やればやるほど頭が慣れて簡単になっていきます。
『Nouvelle Grammaire du Français』や『現代フランス広文典』で文法をチェックしよう
中級以上の文法の参考書は限られてきます。
おすすめはこの2冊。
修士論文執筆中の僕もすぐそばに置いてあります。
わからない文法がでてきたらまず『現代フランス広文典』で確認します。
しかし専門すぎてわからないようなページの場合は『Nouvelle Grammaire du Français』で再度確認します。
フランス語で書かれていますが、ここまで勉強した人は読むことができるようになっているはずです。
『ABC DELF: Livre B2』で試験の準備をしましょう
『DELF B2 Nouveau diplôme. 200 activités』は問題集としてよいのですが、少し古いです。
その点『ABC DELF: Livre B2』はそれに比べて問題数は少ないですが、最新の試験対策ができます。
勉強の仕方
まず『DELF B2 Nouveau diplôme. 200 activités』で難しい文章に慣れます。
それから『ABC DELF: Livre B2』で勉強します。
わからない文法がでてきたら都度『Nouvelle Grammaire du Français』や『現代フランス広文典』で調べます。
学習言語として人気あるのに、意外とフランス語の勉強のロードマップがなかったので書いてみました。
参考なったらうれしいです!
合わせて読みたい:
- 【フランス(ニース)大学留学・渡航準備2:持って行ってよかったもの・1】
- 【フランス(ニース)大学留学・渡航準備3:持ってよかったもの・2】
- 【※盗難保険もついている、フランス留学・ワーホリで持っておくべき年会費無料で医療保険が付くクレジットカードの比較】
ネイティブ講師とフランス語会話を練習するなら
>> ベルリッツ・フランス語(現在無料体験実地中なのでお急ぎで(通常料金19800円から))
18 thoughts on “【(独学でフランス語)初心者がフランスの大学へ留学できた勉強法】”