【(初心者向け)簡単なフランス語文法入門・基本の『き』・21 (繋辞否定文)】

全然ちがうように思えるフランス語と日本語。

実は似ているところがあったら学びやすいと思いませんか?

 

復習

 

前回の記事では繋辞を使った疑問文について書きました。

 

  • イントネーション
  • Ect-ce que (qu’)
  • 主語動詞逆転文(倒置疑問文)

 

の3つのタイプがありました。

 

 

否定してみたい

 

NOと言えない日本人は良く知られていることですが、よくもわるくもNOと言わなければならない場面があります。

 

Ce chocolat, c’est le mien? (このチョコ、わたしの?)

 

などとしたり顔して最後の1つを手にかけようとしてくる人に対し、

 

違う!それはわたしのだ!

 

と返したいものです。

そうでなくても、日本人は事あるごとに「中国人?」と言われるので、

 

いいえ、中国人ではありません。日本人です。

 

と返す場面は多々あります。

 

 

サンドイッチ否定

 

フランス語の否定は疑問文の作り方にくらべてシンプルです。

 

ne+繋辞+pas

 

このように、繋辞をneとpasで挟むだけ

 

Je ne suis pas chinois. (わたしは中国人ではありません。)

 

初めは繋辞の前にあるneに戸惑うかもしれません。

日本語には無い……いやありますよ

例えば江戸時代初期の宋安小歌集という本に、

 

夢よ夢恋しき人な見せそ (夢よ、私の好きな人を見せないでおくれ)

 

で始まる小歌があります。

『な~そ』で「~するな」という意味になります。

日本語にもフランス語のように挟んで否定するという表現があったのですね。

 

 

はい、いいえ、ええ、違います

 

日本語では質問されたときに、ひとまずの応答として、「はい、いいえ、ええ、違います」の四つがあります。

フランス語では3つです。

 

  • Oui (はい)
  • Non (いいえ)
  • Si (はい)

 

この違いは、

 

質問が肯定文である場合

  • Oui
  • Non

 

質問が否定文である場合

  • Si
  • Non

 

です。

今回の記事のテーマである否定文でないものを肯定文と呼びます。

つまり、

 

Tu es japonais? (君は日本人ですか?)

Oui, je suis japonais. (はい、日本人です。)

 

Tu es chinois? (君は中国人ですか?)

Non, je ne suis pas chinois. (いいえ、中国人じゃありません。)

 

Tu n’est pas japonais? (君は日本人じゃありませんか?)

Si, je suis japonais. (いいえ、日本人です。)

 

Tu n’est pas chinois? (君は中国人じゃありませんか?)

Non, je ne suis pas chinois. (はい、中国人じゃありません。)

 

否定文で質問されたとき、日本の「はい」「いいえ」とフランス語のSi, Nonが反対になっていますね。

決め手は後ろの文。

 

後ろの文が否定文のときはいつもNonです。

 

 

まとめ

 

フランス語の繋辞文の否定文は

 

繋辞をneとpasでサンドイッチ。

 

応答の言葉は

Oui

Non

Si

 

違いは

肯定文疑問文

Oui

Non

 

否定疑問文

Si

Non

 

問題

以下のフランス語に日本語での返答考えてみましょう。

1 : Le chocolat de GODIVA est délicieux?

2 : Est-ce qu’on est lundi aujourd’hui?

3 : Sommes-nous le 6 décembre?

4 : Tu est étudiant?

5 : Vous n’êtes pas japonais?

解答例(僕の場合)

1 : Oui, c’est délicieux.

2 : Non, on n’est pas lundi. On est jeudi aujour’hui.

3 : Oui, nous sommes le 6 décembre aujourd’hui.

4 : Oui, je suis étudiant.

5 : Si, je suis japonais.

 

いかがでしたでしょうか?

質問も否定もできるようになってきたら、いよいよコミュニケーションが取れるようになってきたことになります。

また会話に限ったことですが、neがよく消えます。

Je suis pas chinois. (私は中国人じゃありません)

 

このneの消失はフランス語に関する言語学での人気のあるテーマのひとつだったりします。

ほぼ毎年これに関した授業がありました。

 

参考になれば幸いです。

 

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