【フランスに留学する方法27:大学院2年目の論文執筆までの流れと修士修了までの流れ】

フランスのニースの大学院で言語学の修士課程を修了した管理人のシンジです。

基本、ニース大学・大学院での体験をもとにして書いています。

 

フランスの大学院は2年制。

前年合格し、夏のバカンスが終わるとオリエンテーションがあるのは毎年のことです(バカンスの過ごし方についてはこちら)。

 

しかし2年目にはこれまでとは違ったことをしなければなりません。

 

 

フランスの大学院の2年目の流れを知って論文対策を練りましょう

 

大学院2年目の流れは下記の通りです。

 

前期:授業と論文執筆(担当教授と複数面接)

 

後期:ゼミと論文執筆(担当教授と複数面接)→ゼミと論文口頭諮問審査で論文発表・論文提出

 

そして成績の付け方が変わります。

学部生から大学院1年目までは前期後期落としても追試という制度があります。

 

しかし、大学院2年目ではありません。

前期の授業で合格できない=そこで終了です。

来年度また登録して頑張りましょう。

成績の付け方は、

 

前期:試験や課題の結果

後期:ゼミへの出席、2回の論文の発表、論文提出

 

によります。

 

このような流れのなかで論文対策を練らなければなりません。

 

 

論文対策を練るわけ

 

結論から言うと、早めに書き始めないと卒業が伸びるし、教授からも叱られるし、成績に響くからです。

 

そして前期中の授業はそれまでに増して専門的になり、課題に試験と論文を執筆している時間が減るというのもあります。

 

卒業が伸びるというのは提出期限が2期に分かれているからです。

 

初回が7月

次回が9月

 

7月に間に合わなかった人が9月に提出します。

 

 

論文を書き始めるまでの流れと対策

 

書き始めるまでの流れは、

 

  • 担当希望の教授に連絡
  • 論文希望テーマについて伝え教授が担当になることを了承
  • 書き始める

 

です。

 

 

担当希望教授へ依頼する

 

自分から連絡を取らなければなりません。

それまで授業を受けてきたなかで自分の書きたいテーマを専門にしている教授を選びましょう。

また学科責任者の教授に相談するのも手です。

 

 

論文希望テーマについて伝え教授が担当になることを了承

 

書きたいテーマについて教授と話し合いましょう。

過去にすでに書かれたテーマではないのかや、実験方法、実験方法の準備は現実的に可能かについて確認されます。

内容によっては別の教授を紹介されることもあります。

 

書き始める

 

論文テーマや実験方法などで教授から了承を得ると、自動的にその教授が今度の論文進捗状況を確認する担当教授になります。

論文を書く際の注意事項(文字スタイル、文字サイズ、余白の大きさ等)を教えてもらい、論文を書き始めましょう。

 

対策

 

2つあります。

  • 早めに教授に連絡をとる
  • 論文は細部まで決めておく

 

です。

 

準備が出来ている学生は、バカンス前から教授に連絡とることが可能でした。

 

そしてこの後に書きますが、僕は失敗しましたが、論文のテーマを考えるときは、

 

  • 過去に似たような論文が存在しないか
  • 実験方法や実験実地は確実に可能か

 

について吟味しておきましょう。

 

過去の論文についてはグーグルスカラーで1度検索してみましょう。

 

実験方法や実験実地というのは、

 

  • 何を使って、どうやるのか
  • そして実際にそれは出来そうなのか

 

というものです。

例えば

 

  • 実験参加対象者はフランス語を学んでいる初級レベルの日本人
  • 実験期間を通じて被験者のフランス語のレベルの変化を調べたい

 

というような案があるとします(教授に却下された僕のものです(笑))

 

この場合、長期間を通じて同じ被験者に対して何度か実験する必要があります。

 

  • 比較のために大掛かりな人数が必要
  • そしてその被験者は全期間参加してくれるのか

 

という点で、期間も限られている修士では不可能ということになります。

そのため現実的な案をきちんと準備しておきましょう。

 

 

管理人の体験談

 

僕は9月のオリエンテーションで希望していた教授に声をかけました。

その後メールでやりとりをし、執筆開始のOKをサインをもらうまでに約1か月かかりました。

理由は、僕の想定していたテーマが少し見通しが甘かったせいです。

すでに似たような論文が存在していたり、条件的に実験が不可能だったりという理由です。

3つ想定していたのですが、すべて最終的に却下になりました。

結果、教授が前年書いた研究論文に関連した論文を書くことになりました。

 

論文執筆についての決まり事を確認し、ようやく書き始めたのは10月後半。

3週間に1度の進捗状況の確認と面接がありました。

2回目の面接が他の授業のレポート発表時期や試験時日と重なり、かなり大変でした。

 

そして1月の面接で大幅な変更を提言され、ほぼ書き直しに。

 

その後も3週間に1度の面接をこなし最終的にゼミで進捗発表。

 

その後、7月前半に論文口頭諮問。

 

そして修士修了となりました

 

 

論文対策を練っても教授からOKもらえなきゃ意味なくない?

 

確かにそうです。

いくら対策しようが、教授から了承を得ないと書き始めることもままなりません。

例えば僕のクラスメイトの1人は12月にようやくOKサインをもらえていました。

 

しかし、

 

  • 過去に似たような論文が存在しないか
  • 実験方法や実験実地は確実に可能か

 

についてしっかり考えて準備しておけば早めに書き始める了承をもらえるはずです。

 

早めにきちんと準備し、早めに書き始め、授業と重ねて大変にならないようにしておきましょう。

 

 

合わせて読みたい:

 

ネイティブ講師とフランス語会話を練習するなら
>> ベルリッツ・フランス語(現在無料体験実地中)