【(初心者向け)簡単なフランス語文法入門・基本の『き』・81 (変化文の否定文とne…guère)】
日本語をおさえてからフランス語を学べば理解度も増すはず。
今回は変化文の否定文の作り方です。
おさらい
前回の記事では変化文の疑問文の作り方について書きました。
- Il deviendra quoi?(彼は何になりますか?)
- Que deviendra-t-il?
- Qu’est-ce qu’il deviendra?
※est-ce quを使う場合は、queと合体することに気を付けましょう。
Elles sont devenues comment?(彼女たちはどうなりましたか?)
Comment sont-elles devenues?
Comment est-ce qu’elle sont devenues?
※形容詞(どんな状態か)を尋ねるばあいは、commentを使います。
Tokyo est devenu quoi en 1868?(1868年に東京は何になりましたか?)
Tokyo, qu’est-il devenu en 1868?
Qu’est-ce que Tokyo est devenu en 1868?
La température montera jusqu’à combien de degrés aujourd’hui?(今日の気温がどこまで上がるでしょうか?)
La température, jusqu’à combien de degrés montera-t-ell aujourd’hui?
Jusqu’à combien de degrés est-ce que la température montera?
※到達点のjusqu’à combienです。
Le prix a baissé de combien de yens? (値段は何円下がりましたか?)
Le prix, de combien de yens a-t-il baissé?
De combien de yens est-ce qu’il a baissé?
※(超重要)程度を表すときはde combien (de 単位)
具体的な単位がない場合、
Le prix, de combien a-t-il baissé?(値段はどのくらい下がった?)
と聞けます。
否定文を作ってみたい、でも気を付けたい
否定文の基本は活用している動詞をneとpasで挟むことです。
- Il ne change pas.(彼は変わらない)
- Elle n’est pas devenue étudiante.(彼女は学生にならなかった)
- La température n’a pas augmenté jusqu’à 20 degrés.(気温は20度まで上がらなかった)
- Le prix n’a pas monté de 500 yens.(500円の値上げはなかった)
気を付けなければならないのは、日本語で誰かに
- 変わってないね~。
と言いたいときです。
久々に会った人に使いますよね。
こういうとき、
- Tu ne changes pas.
- Tu n’as pas changé.
のどちらを使えばよいのでしょうか?
正解は2。
なぜなら、『~ている』(例文では否定の『~ていない』)には完了の意味があるからです。
- 私たちは結婚している。
- 私は東京に住んでる。
- 虫は死んでいる。
1は結婚完了という状態が続いています。
2は東京に住み始め完了という状態が続いています。
3は虫の絶命完了という状態が続いています。
これを否定形にすると、
- 私たちは結婚していない。
- 私は東京に住んでいない。
- 虫が死んでいない。
と『~ていない』が使われます。
これと似ているのが『変わった』という単語。
一見ただの過去形に見えるのですが、実は、
- 彼は変わった。
彼の変化完了という状態が続いている、という意味になります。
なのでその否定形は『変わっていない』とあたかも現在進行形に見えながらも完了という過去の意味をもつ意味の否定になります。
フランス語のchangerにはそのような完了とただの過去の違いはないので両方とも同じ表現になります。
なのでフランス語でも過去形の否定が使われます。
もちろん『いつも同じ』という意味で、
- 変わらないね~。
と言いたいときは、
Tu ne changes pas!
となります。
まとめると、
- 変わらないね~(いつも同じということを強調)= Tu ne changes pas.
- 変わってないね~(変化していないことを強調)= Tu n’a pas changé.
となります。
ほとんど~ない
そんなchangerとも相性のよい否定表現がne…guère(ほとんど(あまり)~ない)です。
- Tu ne changes guère.(あまり変わらないね~)
- Tu n’as guère changé.(あまり変わってないね~)
もちろん他の文にも使えます。
- Il ne mange guère.(彼はあまり食べません)
文章でよく使われます。
会話だとpresque rien(ほとんど0)を使い、
- Tu ne changes presque rien.(あまり変わらないね)
- Tu n’as presque rien changé.(あまり変わってないね)
- Il ne mange presque rien.(彼はあまり食べない)
となります。
まとめ
日本語の『変わらない』(いつも)『変わっていない』(過去)に注意。
『ほとんど(あまり)~ない』は
- ne…presque rien(会話)
- ne…guère (文章)
問題
次の日本語をフランス語で考えてみましょう。
1:太郎は変わらない。
2:太郎は学生にならなかった。
3:太郎は幸せにならなかった。
4:太郎は変わらなかった。
5:気温がほとんどあがらない。
解答例
1:Taro ne change pas.
2:Taro n’est pas devenu étudiant.
3:Taro n’est pas devenu heureux.
4:Taro n’a pas changé.
5:La température n’a presque rien (guère) augmenté.
ほとんどと言えば、この基本の『き』の記事もほとんど終わりです。
残る文の種類は1つのみ。
こうご期待!
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