【フランスでルームシェア生活メリットデメリット・赤裸々公開20(ルームメイトにバカと言われた件について)】
新しくルームメイトとビーガンと小麦アレルギーのドイツ人2人。食生活は少し変えたけれど、問題なく平和の日々を過ごしていました。
しかし、Jさんが戻ってきて大波乱を迎えたのです。
変わっていないJさん
2月初旬に、フランス人のJさんがアパートに戻ってきました。
冬休み中は家族とバカンスでタイに行っていたそうです。
当然新しい入居人であるドイツ人のMさんとDさんとは初対面。
MさんとDさんはフランス語のたしなみがあるので、フランス語で挨拶を交わしていました。
僕はMさんやDさんに彼女たちに、Jさんについて詳細は伝えていませんでした。
フランス人の女の子の学生だという情報くらいです。
会ったこともない人に変な意識を持たせるのは嫌だったし、もしかしたらJさんは生活態度を変えたかもしれませんでしたし。
しかしJさんは何も変わっていませんでした。
やはり朝トイレ行った手で直接食器にさわり、シャワーは浴びません。
ドア開けっ放しの部屋からは異臭。
金曜夕方には実家へ戻り、洗濯や一週間分の食事を用意してもらい日曜夜にアパートへ帰宅。
そして今回はDさんもフランス語が話せるので、止まらない独り言のようなJさんの犠牲となっていました。
冬休みの話題を振ったのに、Jさんと一緒にタイ旅行した親戚の子どもやその親の名前や年齢や生まれた場所や学校名や会社名などなどの詳細を聞いていないのにのべつまくなしに喋っていたのが印象に残っています。
我慢は三週間が限界?
MさんとDさんが切れたのは3週間目のことでした。
ある日僕が帰宅すると二人が台所でドイツ語で話していました。
僕はドイツ語がわからないのですが、言語学やっているだけあって人が話している音が好きなのでおやつの準備をしながら耳を澄まして聞いていました。
すると何度もJさんの名前が出ているのに気が付きました。
声の調子や話し方でただならぬ雰囲気も伝わりました。
なので、もしかしてJさんのことについて話しているのかと聞いてみたんです。
そうしたら、出るわ出るわJさんへの不満。
やはり二人ともJさんがトイレの後に手を洗わずに食器をさわっていることには気が付いているし、シャワーを浴びていないことも異臭にも気が付いていました。
で、頼まれました!
年長だしJさんとも去年から一緒に住んでいるんだから、シンジさんがJさんに注意してよと。
またか!
バカと言われて
とうわけでその日の夕方、食事を終えたころにJさんをキッチンへ呼び出し再度話をすることになりました。
MさんとDさんは各自の部屋で待機です。
Jさん、前も言ったんだけど、朝、トイレの後に手を洗ってる?
洗ってる。
ニコニコしながらさらりと嘘をつくもんだ、と僕はJさんにアパートの構造的に音が筒抜けで、ドアを閉めたままでもJさんがトイレの後に手を洗っていないことが他の二人にも分かってしまっている、と説明しました。
Jさんは、だいじょうぶ。みんなとは違う拭き方をしているから、と捩じるようなジェスチャーをしました。
ティッシュを筒状に丸めたおしぼりのようにして拭いているんだね、ってそんな説明が通るわけありません。
というか、それで手の清潔さを主張できるなら、初めに手を洗っているという嘘を吐く意味が分かりませんし。
特殊な拭き方をしているから手はきれいだい、そのまま目もさわれる。
Jさんは言いました。
分かった、じゃあ二人にもそう説明するね。
と僕はDさんとMさんの部屋のドアを叩きました。
そうしたら、
Dさんすでに怒りMAXゲージ。
出てきてそうそう、フランス語でJさんを責め立てます。
トイレを出て手を洗うというただそれだけのことが何で出来ないの。
何も難しいことを要求していない、ただトレイに後に手を洗ってとお願いしているだけ。
フランス語が通じていないのかも(僕はDさんのフランス語を理解できました)、もしくはMさんにもわかるようにか、Dさんは英語でも同じ内容でJさんを責め立てました。
するとJさんは、
私は朝は時間が無いんだ。
と火に油を注ぐような返事をしたものだから、それをDさんにドイツ語に訳してもらったMさんが今度は怒りMAX。
時間が無いって何。手を洗うなんて10分も要らないでしょ!
と英語でまくしたてます。
Jさんは英語が分からないので、僕がフランス語に訳して伝えました。
結局みんなが望んでいるのは、1分とか30秒でもいいからトイレの後、朝食を用意する前に手を洗ってほしいということ。
と僕はなるべくいつものテンションで伝えました。
そしたら今度はJさんが怒りMAX。
なんで私の習慣をみんなのせいで変えなきゃいけないんだ!
私は私の習慣を変える気はないし、宿題があるからもう部屋に戻る。
この話題についてももう話したくない!
Qu’est-ce qu’ils sont cons!(なんておバカな人たち!)
と、言い残して部屋に戻ってドアを勢いよく閉ざしました。
最後の一行意外は訳すと関係がさらに悪化しそうだと忖度し、それ以外を訳してDさんやMさんに伝えました。
そしたらDさんが、
Jさん、最後にわたしたちのことバカって言ったよね?
ばれてました。
それを聞いてMさんが再度怒りMAX。
何事をかをドイツ語で叫びながら部屋に戻っていきました。
その後
アパート内の雰囲気は最悪に。
MさんとDさんは露骨にJさんを避けるようになり、Jさんもしかりです。
共有スペースであっても挨拶を交わしません。
僕は相変わらず誰に対しても礼儀として挨拶などをしていました。
しかしJさんからの反応は無くなりました。
僕とMさんとDさんとの関係は変わりませんでした。
それでもどうしてもキッチンなどで四人がかち合うようなことがあります。
お腹が減ってしまうのは生物として当たり前ですし。
そんなとき、例えば僕とMさんとDさんがいて会話していても、Jさんが来ると無言になりました。
そしてJさんは僕たちがいると、噛みつく前の犬のように顔の中央のしわを寄せ、鼻息荒く、敵意のこもった視線を僕らに向けるようになりました。
長くなってきたので続きは次回に。
以上、ルームシェアでは時には主張を変えないと大変なことになる編でした。
次回はついにJさんの親まで登場します。
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