【(初心者向け)簡単なフランス語文法入門・基本の『き』・67 (半過去について)】
なるべく難しい文法用語を使わないで、元日本語教師が日本語と比較しながらフランス語を解説していきます!
複雑な過去
管理人はかつてパリにいました。
パリには友だちも数人いました。
一緒に遊びに行ったり、寮が同じ子とはご飯を一緒に食べたりしていました。
ワーキングホリデービザで行ったので、一年後日本に帰りました。
今でもあの時の友だちと連絡をとったりはたまにしています。
先ほどメールを送ったところです。
中にはもう返事がない人もいます。
ちょっと寂しかったけれど、仕方がありません。
過去は過去。
というように、これだけ短い日本語の中にも復習の種類の過去形が含まれています。
- パリにいました。
- 友だちが数人いました。
- 一緒にごはんを食べていました。
この3つに共通する過去は、継続の過去です。
パリにいたのは1秒とかでなく、ある一定の期間です。
友だちもそうです。出会った日以降無交流なら、友だちとも呼びません。
一緒にご飯を食べていました、というのも、毎日ではないけれど、ワーキングホリデーという1年の枠のなかで何度か定期的に一緒に食べたという話です。
- ワーキングホリデーで行った。
- 日本に帰った。
上の3つの過去と比較すると、この2つは過去は過去でも性質が違いますね。
単発です。
ワーキングホリデーで一度だけ行った。
飛行機が成田に到着、日本に着いた。
継続というイメージはありません。
そして、
- 先ほどメールを送ったところです。
過去は過去でも終わったばかりのできたてホヤホヤなイメージの過去。
他にもありますが、ひとまずこれで。
フランス語では?
これまで2つの過去形について書きました。
まずは第43回で紹介した近接過去。
Venir de +動詞の原形
- Je viens de manger du chocolat.(チョコレートを食べたところです)
そして第35課で、存在文の過去として紹介した半過去。
Il y avait
J’étais
Tu étais
Il était
Nous étions
Vous étiez
Ils étaient
- Il y avait du chocolat.(チョコレートがありました)
- J’étais en France.(わたしはフランスにいました)
この半過去というのが、日本語でいう継続の過去になります。
もちろん、日本語と同じように存在文以外の動詞にも使えます。
作り方
現在形1人称複数の語尾を取り外します。
そしてais, ais, ait, ions, iez, aientを代わりに取り付けます。
REGARDER
Nous regard-ons
- Je regardais
- Tu regardais
- Il regardait
- Nous regardions
- Vous regardiez
- Ils regardaient
え、別に1人称単数の語尾を取り外すのででよくない?
と思ったときはこれを見てください。
ALLER
Nous all-ons (Je vais)
- Je allais
- Tu allais
- Il allait
- Nous allions
- Vous alliez
- Ils allaient
このように1人称複数の活用が使われているのです。
ほかの動詞も原則同じです。
例外が以前も存在文のところで紹介したêtreとfalloir。
そしてgerで終わる動詞。
ÊtreはNous sommeだけれどétが使われます。
ÊTRE
- J’étais
- Tu étais
- Il était
- Nous étions
- Vous étiez
- Ils étaient
FalloirはそもそもIl faut(が必要である)のようにIl以外が主語にはなりません。
なので、Nous….?ということになります。
そんなfalloirの半過去は
- Il fallait
になります。
gerで終わる動詞は、Nousとvousはe無し、それ以外はeありと、現在形とは逆の法則が働いています。
VOYAGER
Nous voyag-eons
- Je voyageais
- Tu voyageais
- Il voyageait
- Nous voyagions
- Vous voyagiez
- Ils voyageaient
ちなみにこれまで紹介してきた動詞の現在形1人称複数は、
- 旅行する voyager (Nous voyag-ons)
- 寝る dormir (Nous dorm-ons)
- 起きる se lever (Nous nous lev-ons)
- 行く aller (Nous all-ons)
- 来る venir (Nous ven-ons)
- 歩く marcher (Nous march-ons)
- 散歩する se promener (Nous nous promen-ons)
- (必要経費・時間)かかる Il faut (falloir) (Il fallait)
- 値段がする coûter (Nous coût-ons)
- 見る regarder (Nous regard-ons)
- 向く se tourner (Nous nous tourn-ons)
- 食べる manger (Nous mang-eons)
- 飲む boire (Nous buv-ons)
- する faire (Nous fais-ons)
- 書く écrire (Nous écriv-ons)
- 買う acheter (Nous achet-ons)
- 取る prendre (Nous pren-ons)
- 持つ avoir (Nous av-ons)
- 好む aimer (Nous aim-ons)
- 会う voir (Nous voyons)
- 知っている connaître (Nous connaiss-ons)
- よく知っている savoir (Nous sav-ons)
- 欲しい vouloir (Nous voul-ons)
です。
まとめ
日本語の過去形にも色々な性質があるように、フランス語の過去にもいろいろある。
今回は日本語でもフランス語でも継続した過去というイメージがある半過去について。
半過去の作り方は、現在形の1人称複数形の語尾を取り外し、半過去の語尾をつけるというもの。
例外はêtreとfalloir。
そしてgerで終わる動詞。
問題
次のフランス語を日本語で考えてみましょう。
1:私は次郎が好きだった。
2:彼は手紙を書いていた。
3:彼女はチョコレートを食べていた。
4: 彼女たちは私を知っていた。
5:百円必要だった。
解答例
↓
↓
↓
↓
↓
1 : J’aimais Jiro.
2 : Il écrivait une lettre.
3 : Elle mangeions du chocolat.
4 : Elles me connaissaient.
5 :Il fallait 100 yens.
いかがだったでしょうか?
継続した過去。
人間の記憶は継続しているからこそ人格になれると言いますが、僕は最近物忘れがひどくて困っています!
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