【(初心者向け)簡単なフランス語文法入門・基本の『き』・16 (所有代名詞)
全然ちがうように思えるフランス語と日本語。
実は似ているところがあったら学びやすいと思いませんか?
おさらい
前回の記事で所属について書きました。
故郷という言葉は、『とある場所』という意味に『ある人がその場所を自分の一部だと考えている』という意味が加わってできた意味を持っています。
『母』や『父』という言葉を思い浮かべてください。
母は医者です。
父はサラリーマンです。
と言ったとき、ここには『わたしの』という意味がすでに含まれています。
このような『所有』という意味だけをとった言葉に、所有代名詞というものがあります。
それわたしのです
日本語で、
これ誰の大福ですか?
わたしのです。
と言うことができます。
『わたしの大福』から『わたしのもの』という所有意識を抜き出した言葉が『わたしの』になります。
フランス語も同じものがあります。
例えばle mien。
このようなものを所有代名詞と呼びます。
そして性数がまたやってくる
所有代名詞を使い、
C’est le mien.
Ce chocolat est le mien.
なんだ簡単じゃん!と思いたいところですが注意があります。
これまで散々書いてきたように、フランス語では名詞の性や数で言葉の形が変わる。
それは所有代名詞でも同じです。
1:持っている人の人称と数
2:持っているものの性と数
の順で選んでいきます。
でも……『わたしのです』には物が無いじゃん!
確かに!
でも『わたしのです』と言う前に、『これは誰の大福ですか』という発言がありました。
……そうです。
先に発言されたこの『大福』という言葉が所有代名詞に影響を与えているのです。
というわけで、
人称単数・単数男性名詞
- le mien
- le tien
- le sien
人称複数・単数男性名詞
- le nôtre
- le vôtre
- le leur
人称単数・単数女性名詞
- la minenne
- la tienne
- la sienne
人称複数・単数女性性名詞
- la nôtre
- la vôtre
- la leur
人称単数・複数男性名詞
- les miens
- les tiens
- les siens
人称複数・複数男性名詞
- les nôtres
- les vôtres
- les leurs
人称単数・複数女性名詞
- les miennes
- les tiennes
- les siennes
人称複数・複数女性名詞
- les nôtres
- les vôtres
- les leurs
え~また覚えるのたくさん!
いえいえ実は結構シンプルなのです。
まず定冠詞はそのまま男性名詞・女性名詞・複数名詞で分かれているだけです。
そして一番初めのmien, tien, sien, nôtre, vôtre, leurさえ覚えてしまえば、あとは以前紹介した名詞の男女の区別の仕方・複数名詞の作り方にそってnneにしたり、-sを付けたりするだけです。
人称を使わないときは?
これ、マイクさんの。
などと言いたいときは、
繋辞 + à 人名.
を使います。
例えば、
C’est à Mike.
まとめ
- フランス語にも日本語の『わたしの』等と同様に『所有』だけを表す言葉がある。
- 所有代名詞と呼ばれる。
違うのは、所有物の性や数によって形が変わるということ。
mien
tien
sien
nôtre
vôtre
leur
をまず覚え、あとは定冠詞を付けたり、女性形にしたり、複数形にすると簡単。
- 特定の人物などの所有を言いたいときは、
à + 人名
問題です。
次の日本語をフランス語で考えてみましょう。
1:これはわたしのです(単数男性名詞)。
2:これは彼らのです(単数女性名詞)。
3:これはあなたがたのです(複数女性名詞)。
4:この国(pays 男性名詞)は私のだ。
5:この靴(chaussures女性名詞)はマイクのです。
↓
↓
↓
↓
↓
答え
1 :C’est le mien.
2 :C’est la sienne.
3 :Ce sont les vôtres.
4 :Ce pays est le mien.
5 :Ces chaussures sont à Mike.
いかがだったでしょうか?
文法の勉強の参考にしていただければと思います。
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