【フランスに留学する方法17:もしビザが切れて、不法滞在になってしまっても悩み過ぎないようにしましょう】
学生なのにフランスで不法滞在してますか?
この記事を読むと、
フランスの滞在許可証の更新に失敗して不法滞在になっている場合の対処法
についてわかるようになります。
目次
結構よくあることなので、過剰な心配はしないようにしましょう
おそらくクラスに数人は許可証更新失敗で不法滞在状態になっている人がいます。
様々な理由によりますが、過度に心配する必要はありません。
不法滞在になった理由は?
フランスの行政手続きは複雑奇々。
- 必要書類の多さ
- いろいろな決まり事
- そして頻繁に変わる必要書類と決まり事
- 失くされる書類・そしてすべて初めから再開
それらが絡み合った結果、不法滞在になってしまう学生は何人もいます。
実は僕もです。
僕が不法滞在になってしまうまでの記録
僕は2016年夏からニース大学に留学しました(なので流れはご参考までに)。
1年目はなんとか問題なく合格し、次年度の支払いも済み、夏のバカンス中は教授のお手伝いをしつつ平和に過ごしていました。
1つ目の問題が起きたのは滞在許可証更新のために県庁を訪れる予約のとき。
合格結果を知った直後(5月下旬)に公式サイトへ行って予約しようとしたのですが、すでに10月まで予約が埋まっていました。
僕の学生ビザの期限は8月下旬まで。
間に合わない……だとっ!
というわけで色々調べたら、そういう場合はレセピセという一時滞在許可証が出るということで、県庁へ。
そうしたら予約が無い場合は、開館直後の数名にしかレセピセを出さないということが発覚し、出直しです(レセピセを発行するためだけの予約もあるようです)。
開館直後の数名ということは、開館時に先頭に並んでいないといけません。
朝5時半起きで待機です。
それでもなんとか半年有効のレセピセを手に入れ8月の違法滞在は免れました。
10月になり、ようやく元々の予約した日が来ました。
レセピセをもらったときに、ついでに滞在許可証更新の必須リストも受け取っていたので、準備万端で出かけました。
そうしたら窓口で、
申請方法が変わって受付は出来ない
と言われました。
県庁ではなくCROUSという学生協会のようなところに提出するようになったとのこと(尚、ニースでは2019年から再度県庁に直接申請に戻っています)。
というわけでCROUSに申請に行ったところ、保険の問題が起きました。
フランス健康保険(セキュリテソシアル)に入っていないと学生の滞在許可証の更新ができません。
というわけでセキュリテソシアルに申し込みに。
レセピセの期間は1月初めまでなのでまだ余裕かななんて考えていました。
しかし受付は後日却下されました。
理由は
必要書類の1つである日本人の戸籍謄本はアポスティーユの印とニースの裁判所が指定した専任の法定翻訳家に訳してもらわないと受付不可
ということでした。
アポスティーユとは外務省が日本国内で発行した公的書類にお墨付きの印を与えるものです。
が、これが現在のところ日本でしか取れません。
相談していたCROUSの受付の人(国籍忘れました)は、彼女の国の在仏大使館でアポスティーユをもらえたそうですが、在仏日本大使館・領事館では取れません。
というわけで、日本にいる親族に頼み
- 戸籍謄本代理取得
- アポスティーユ代理申請
してもらったのがフランスに届き法廷翻訳家に翻訳依頼し、完成したのが11月半ば。
それをもってセキュリテソシアルを申し込みに(アポスティーユ付きの戸籍謄本の取り方については【フランス留学:EXTRAIT D’ACTE DE NAISSANCEの概要・取り方・アポスティーユ(Apostille)が必要な場合】をご参考にくださいませ)。
しかし、3週間たっても返事が来ません。
なのでセキュリテソシアルの事務所に行くと、
登録しに来たという記録がない
と言われました。
血の気が引きましたね。
あのときは、ええ。
この大事な場面で!
書類を!
失くされたのか!
って。
そんなことはない、しっかり調べてくれと言ったのですが、確かにパソコン上には記録がありません(画面を見せてもらいました)。
そこへ偶然にも毎回事務所へ行ったときにあれこれ案内してくれた案内の人が通りかかりました。
30越えの学生で、日本人で、アポスティーユってなんだ(おいっ)というような話題で以前盛り上がったのを記憶してくれていたようで、その係の人が確かに僕が申請に来たことを伝えてくれました。
そういうことなら、別の保険事務所にあるかもだから行ってみろということに(ニースには事務所が2つあります)。
なぜ2つの保険事務所がネットワークでつながっていないのかは謎です。
また、もうひとつの事務所を訪れる場合は予約が必要になり、そこから一週間後の訪問になりました。
というわけで、もう一つの事務所へ行きました。
そして発覚したことは、僕の書類は存在はしているけれど、住宅補助事務所の方に行ってしまっている、とのことでした。
そしてセキュリテソシアルの受付がすべて済むまでには短くても1か月以上かかると言われました。
というわけで、再度レセピセを発行しないと違法滞在になるということで、真冬の早朝県庁へ。
年末年始に3度行きました。
- 1度目は、1度目にレセピセを発行したときと同じ種類の書類だから受付不可(最新の日付のものでも不可)
- 2度目は、セキュリテソシアル申請中なら申請中という書類が必要ということで受付不可
- 3度目は、セキュリテソシアル事務所の人に頼んで書いてもらった申請中証明書を持って行ったのですが、CROUSに申請していないと不可
と言われて断られました。
ちなみに
CROUSにはセキュリテソシアルが無いと申請受付できないよと言われていた
ので、そのことを県庁の受付の人に伝えたました。
そうすると、
そんなことは私には関係ない、バカなんじゃない?
と言われました。
というわけでドミノ倒し的にお手上げ状態になり、晴れて1月上旬から不法滞在に。
どのくらい違法滞在かというと約3か月!
とうわけで、試験なども重なりかなり鬱々と日々を過ごしていました。
クラスメイトに不法滞在になっちゃったと言ったら、彼女や彼女の友だちも不法帯状態になってました(笑)
彼女の友だちの場合は、完全に書類を紛失された結果でした。
- 国保が届いたのが2月。
- CROUSに申請して、県庁から呼び出しが来たのが3月末。
- そこでようやくレセピセを再発行。
更に2か月してようやく滞在許可証更新(滞在カードの受け取り)。
というわけで
大学院1年目はまともな滞在許可無しで修了
しました。
不法滞在はそこまで心配する必要はありません
きちんと滞在許可証を更新する意思があり、それに対して行動している限り、たとえ不法滞在になってもあまり心配する必要はありません。
対抗策として僕がしていたのは、
- 旅行に行かない(パスポートチェックされたらアウト)
- 出歩かない(警察に職質されたらアウト)
です。
本当は冬休み中にポルトガル旅行したかったのですが、泣く泣く飛行機をキャンセルしました。
個人的には、あまりに悩みすぎて勉強に身が入らなかったりするのが一番つらかったです。
そのせいで試験勉強に集中できずに1点という驚異の点数をたたき出したと、自分の頭の悪さを棚にあげてみたりもしたいわけですが、人生で初めて不法滞在という状況になって、朝から晩までかなり悩んでいたのは本当の話です。
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