【海外滞在時に日本で誰かが亡くなったとき】
誰にでも平等に訪れる死。
避けられない出来事ですが、寿命であるならある程度見当を付けられるもの。
しかしそうでない場合はどうでしょうか?
知人の急死の連絡。
翌日や翌々日の通夜や葬儀。
でも自分は日本を遠く離れた外国にいる。
急な知らせ
小学校以来の僕の友人が先日亡くなりました。
急なできごとで、いまだ呆然としています。
最後に顔を合わせたのは彼の結婚式。
それ以外ではLINEでたまに近況を話すくらいでした。
サーフィンやラップやお酒が好きで、当時の流行であったGショックやナイキシューズなどの収集にも凝っていた流行男。
エネルギュッシュで死とはもっとも遠いイメージだった友人の死を知らされたのは、別の友人からのLINEメッセージでした。
フランスにいる僕には早朝。
日本にいる彼らには夕方の急報。
僕は一度LINEを閉じ、もう一度開いて確認するという意味のないことをしました。
間に合わないフライト
あれよあれよと通夜だ葬儀だとの連絡が来ました。
しかしフライトを検索しても、最短で地元の空港に着けるのは葬儀が始まって1時間半後。
空港から葬儀場までも1時間。
正直もっと高いチケットを探せばあったのかもしれません。
でも30万近くのチケットでも到着時刻予定はどっこいどっこいでした。
そして残念ながら僕の預金残高を考えると不可能に近いものでした。
みなさんならどうしたでしょうか?
初めて使うオンライン弔電
せめてもと生まれて初めて弔電を送ることにしました。
正直あたまの中で亡くなった友人の顔や一緒に過ごした記憶が現れては消えていくというような現象が起きており、オンラインで申し込める弔電を見当するのもきつかったです。
登録しないと使えない大手サイト。
インターフェースがぐちゃぐちゃな大手サイト。
焦りとは裏腹に時間だけが過ぎていきます。
そうしてようやくたどり着いたのが、『でんぽっぽ』でした。
弔電にしてはファンシーな名前だなと思うかもしれません。
しかし、電報にはお祝いのものもあるのですから不謹慎なわけではありません。
『でんぽっぽ』の良い点は、
・登録が必要ない
・メッセージの書式の選択が簡単
・プレビューの表示がある
・例文もある
・当日配達も可能(一部地域除く)
・配達が完了したら通知してくれる
などです。
葬儀に参列した地元の友人から、僕の弔電がきちんと届いていたと知らされました。
こちらでは夜中の3時、日本では午前11時に始まった葬儀。
自己満足でしかないのかもしれませんが、弔電以外に僕は僕らのグループLINEに南無阿弥陀仏と送ることしかできませんでした。
死に顔を目にしていない僕にはいまだに彼の死をどこか非現実にとらえている節があります。
記憶の中では亡くなった友人は元気で、憎たらしくもあり、とにかく今でも笑いながら動いているからです。
この記事が同じような場面に遭遇している方の役に立てばよいと思います。
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