【フランスでルームシェア生活メリットデメリット・赤裸々公開16(どうしようもない人とルームシェアしなければならないとき)】
新学期が始まる9月。
自発的に食器を片付けたり共同スペースを掃除するというドイツ人とチェコ人のルームメイトを得てこのままうまく行くかと思われたが……?
そいつは突然やってきた
ドイツ人のLさんとチェコ人のDさんとお互いの生活を尊重するような、いわゆる当たり前の生活が続く日々。
そこに届いた大家さんからの一通のメール。
新しい人が入りますよ。フランス人の女の子です。
おおっ、ようやくフランス人のルームメイト!
フランス語を習おう!
などと僕は喜んでいました。
そうしてある日の夕方来たのが、専門学校で観光業を学ぶ19歳のJさんでした。
その日の夜、荷物の整理が終わったJさんが「父がみんなのためにクレープを作ってくれた」と言うので、僕やLさんやDさんはキッチンへ集まりました。
僕たちは自己紹介を含めた世間話をしていました。
Jさんの英語はかなりつたないので、所々僕が彼女のフランス語を英語に意訳してLさんやDさんに伝えます。
逆にLさんやDさんの英語はフランス語に意訳してJさんに伝えました。
その間、Jさんはひとつの皿に盛った複数枚のクレープを自分の前に抱え込み、むさぼるように食べていました。
10枚くらいあったでしょうか。
クレープはみるみる減っていきます。
ジャムをぬるナイフに残ったものはベロりと舐めとります。
一向に分け与えるというような動作はしません。
というか、ベロ舐めされたナイフとフォークが刺されたクレープを食べたいとは思いません。
翌日、LさんDさんと偶然キッチンで三人揃ったときに、昨晩のあれは何だったのだろうと話しましたが、きっとJさんは緊張していたのだろうという結論にしておきました。
疑惑は3週間後に爆発
僕が住んでいるアパートは壁も薄ければ、ドアもバリアフリーみたいな感じで台所の音が漏れてきます。
それはトイレも同じです。
だれそれがトイレに入った。
水を流した。
手を洗った。
という音は軽減されているとはいえはっきりと認識できるレベルで聞こえてきます。
なので大きいのをするときは、放屁などが聞こえないようにマナーとしてみんな水を流してその内にしています。
音姫代わりですね。
で、そんな状況であることに気が付きました。
朝、Jさんがトイレ入った後に手を洗う音が聞こえない。
しかもそのまま食器をさわっている音が聞こえてくる。
Jさんは学校の時間割的に早く家をでる必要があるのですが、その頃はちょうど僕たちも目を覚ます時間帯でもあります。
たまたま忘れただけかなと思ったのですが、それが連日続きました。
なのである日、トイレの横の部屋のDさんにそれとなく質問をぶつけてみたら、
やっぱりそうようね!Lさんともどうしようと話していたの!
と即答されました。
とうわけでその日、Lさんが帰ってきたあとで3人で会議になりました。
その結論として、年長である僕がさりげなくJさんに伝えるというものでした。
マジか!
と思いましたが、そこは仕方ありません。
その晩、僕はJさんを台所へ呼んで話をしました。
僕はちょうど早朝に役所へ行く必要があった日に、台所でJさんと出くわしたことがあります。
そのときも手を洗わず食器をさわりだしました。
なのでその時のことを伝え、手を洗ってくれると助かると伝えました。
そうすると、
忘れただけ。いつもは洗っている。
など言うので、DさんやLさんの部屋からは音が全部聞こえていて、毎回洗っていないことクレームが入っていると伝えると、
私の手は汚くない。
トイレットペーパーを棒状にして拭っているから。
などと宣うわけです。
それ、おしり拭けてないよね?
という指摘はしませんでしたが、なんとか説き伏せて手を洗う約束を取り付けました。
翌朝、固唾をのんでベッドの上で微睡んでいると、Jさんが手を洗う音が聞こえてきました。
よかった!
しかし翌日からはまた元通りでした。
長くなってきたので、続きは次回に。
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