【話されている英語と書かれている英語が合致していないように思える理由】

英語の歌を聞きつつ、歌詞と歌ってること違う!

映画を見つつ、英語字幕と言ってること違う!

……などと憤慨したことはありませんか?

 

この記事を読むと、

 

書かれた台本や字幕と聞こえてくる英語音声がちがうことがある理由

 

がわかるようになります。

 

 

 

 

英文原理主義者は英会話能力が上がりません

 

書かれている英文が唯一の正しい英語だと思ってしまうと、発音(リスニング能力やスピーキング能力)や英会話の能力の向上を阻害します。

 

もっと簡単に言うと、

 

書かれた英文から自由になったほうが発音を含め英会話の力が上がる

 

ということです。

 

ちなみにあえて『書かれた』英文と強調しているのは、文には

 

  1. 形のある文字として存在する文
  2. 文字のような形はないが存在する文

 

の2つがあるからです。

 

例えば、読み書きを知らなくても、子どもはある程度の年齢になったら話せます。

その話している言葉を、僕たちが文字で書き写せば『形のある文』になります。

ということは、文字を知らない子どもの頭の中には、『形のない文』が存在していることになります。

 

しかし、話している言葉を書き写したはずの『形のある文』がどうしてちがうように聞こえてしまうのでしょうか?

 

 

書かれた英文と発音されている英文が違うように聞こえる理由

 

多くの実際の英会話の場面では、僕たちが学校で習ったような綺麗でクリアな発音の英語は使われません

 

その理由は、

 

  1. 人は個体差がある
  2. 人は経済的な生き物である

 

からです。

 

人は個体差があるから

当りまえのことですが、人それぞれ話し方に特徴があります。

はきはきと話す人もあれば、ぼそぼそと話す人もいます。

当然ながらぼそぼそと話す人の英語は聞き取りにくくなります。

その他にも早口な人がいたり、吃音の人がいたりもするので、人それぞれ根本は同じながらも違って聞こえる英語を話しています。

 

人は経済的な生き物であるから

日本語の『はひふへほ』の音は遠い昔『ぱぴぷぺぽ』と発音されていました。

『ぱぴぷぺぽ』と『はひふへほ』のどちらが言いやすいかというと、『はひふへほ』のほうです。

 

このように、人は楽な方へ流れていく習性があります。

それは人は経済的な生き物だからです。

便利な方、楽な方へ流れていきます。

 

英語も同じです。

月日を経て単純化された発音もありますし、フランクな場面で気軽に話したいからくずした発音になったりもします。

What’s up?と字幕に書かれていても、発音としては(ッアップ?のように聞こえたり)。

 

しかしそのような発音は、文字という『形のある英文』では表されていません。

くずした発音は無数にあるし、そこに個々人の発音の音の違いまでもいれてしまったら、文字を大量に増やすしかなくなり余計に煩雑になります。

 

若き英文原理主義者の悩み

 

僕は英文と発音との矛盾にかなり悩みました。

聞こえる英語書かれている文から想定される音が違い過ぎる場合、書かれている英文が違うのではないかという不満を持ったりもしていました。

 

もちろん中には、例えば映画の字幕とかだと画面サイズとの兼ね合いで話している英語とは違うけれど、意味が伝わるちがう英文が使われていることもあります。

 

しかしそういうケースをのぞいても、発音と文章とのギャップにフラストレーションを溜めていました。

 

書かれているように話せや!

 

という本末転倒な無言の叫びをしたこともあります。

 

そういう書かれた英文こそ正しい英語的な原理主義がくずれたのは後に言語学を勉強してからでした。

 

書かれている文と話されている文の発音はかならずしも一致しない

 

という至極簡単なことを習って始めてリスニングやスピーキング、そして英会話に対する見方が変わりました。

 

このような『書かれた文と話される文の発音の不一致性の理由』を知っておくかそうでないかで英会話やスピーキング、リスニングの習得の質の違いが大きいことに気が付きました。

 

 

より自由な発音で英会話ができるようになりましょう

 

形ある英文の音は変わりにく、形ない英文の音は変わりやすい。

 

このことを知らなかった人は、ぜひ書かれた英文からの束縛を断ち切って自由に英語を話せるようになりましょう。

 

 

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