【フランスの大学へ留学するためのフランス語はこうやって勉強しました・05(口頭表現編)】
フランス大学への留学には最低でもDELF・B2レベルが必須。
でもどうやって勉強したらいいの?
まだフランス語を始めたばかりです・これから始めるつもりです・ちょっと勉強してみたいという方はこちら。
目次
具体的な対策
今回は、口頭表現に対してどうやって取り組んでいけばよいのかについて。
以下に述べる対策も、前回の記事で書いたように一気にしなくてもよいです。
モチベーションと集中力が続くように気楽に勉強しましょう。
口頭表現(50分≪準備30分+面接約20分≫)
口頭表現も聴解と同じく日本人が苦手とする試験ではないでしょうか。
聴解、読解、文章作成のすべてに会話の力も入った総合力の試験。
そのため、他の試験と違い30分の準備時間まで設けられています。
試験の流れ
僕が受験した際は、
- 複数枚の記事が掲載された紙から2枚選ぶ
- 内容を確認して1枚選択
- 面接で話す内容の計画を立て、用意された用紙に書く
- 面接
という流れでした。
口頭表現試験で大切なことは3つです。
- 導入部分
- 意見
- 論理用語
導入部分
導入部分は3つに分かれます。
- 出典
- 内容
- 問題提起
出典は、いつ、媒体、筆者、記事のタイトルなどといった基本情報。
内容は、全体的な内容。
問題提起、その記事内で問題として取り上げられていること。
これは言い換えると、
- 話題の元
- どんなことを読んだのか
- 特に何について話したいのか
になります。
普段の会話と似ていませんか?
たとえば、
「①昨日発売の週刊〇〇読んだ?②俳優の〇〇が、歌手の△△と不倫していたんだって。③最近、芸能界の不倫が多いみたい」
のような会話の糸口が導入になります。もちろん実際の試験では内容も導入部分ももっと詳しくしなければなりません。
(トピックも社会問題を扱ったものが多いです!)
その後、問題提起に対する自分の意見を付け加えます。
意見
意見は、
- 主張
- 理由
- 結論
の3つにわかれます。
上記の例をとると、不倫は…
主張
①悪い
②良い
理由
①を選択した場合は、家庭の崩壊、モラルの低下、子供がいれば子供への悪影響などなど。
②を選択した場合は、恋愛は自由、人世謳歌、出生率が上昇の可能性などなど。
結論
以上の理由から、不倫は良い(悪い)と私は思います。
論理用語
これは実は日本人は苦手な傾向が高いです。
なぜなら日本語は、自分の言いたいことを相手に察してもらうとする傾向が強いからです。
いわゆる行間を読むという感覚です。
しかし、それはフランス語の面接では通用しません。
- ~によると(出典)/ Selon
- つまり(結論)/ En conclusion
- しかし(反論)/ Cependant
- 私の意見では(主張)/ À mon avis
- なぜなら(理由)/ Parce que
- まず、そして次に、それから(列挙)/ en premier lieu, en deuxième lieu, en troisième lieu
- ですから(結論)/ Donc
を意識しながら主張しましょう。
併記したフランス語表現は一例です。
色々あるので、自分が言いやすい表現が口からすらすらでるように準備しておきましょう。
論理的な話し方の基本は、
- 相手を中学生だと想定する
- 自分を先生だと想定する
ことです。
中学生はまだ知らないことがたくさんあります。
自分が語ることの内容を相手が知らないときどう話せばよいのか。
中学生の立場を考えながら話すと、自然的に論理的になるはず。
以上の、
- 導入部分
- 意見
- 論理用語
を渡されたメモ用紙に簡単でよいのでメモしておきましょう。
ある程度書いたら、余った時間で頭の中で練習します。
反論
こちら側の意見主張が終わると、試験官からの反論がされます。
これは話を盛り上げるためにされるので、自分の意見が間違っているなどとは思わないようにしましょう。
たとえば「不倫は悪い、これこれこういう理由で」と主張したあとは、「不倫にもこういうよい側面があると思うのですが、その点についてのご意見は?」と聞かれます。
その際、自分の主張を繰り返すのではなく、
- 相手の意見を尊重しつつ
- 相手の話題に関連づけ
- 自分の主張をさらに掘り下げて強化
します。
試験官が「恋愛は自由であるべきだ。人を好きになってしまったものは仕方ない。結婚という制度に縛られるべきでない」と反論してきたら、
「確かにそうかもしれません。しかし、自由には義務が伴うはずです。別の人を好きになってしまったのなら、離婚をしてから求愛すべきです」
などです。
挨拶
そして忘れちゃいけないのが、あいさつ。
- 入室時
- 面接終了時
- 退室時
大きな声であいさつをしましょう。
特に入室時に演技がかったように、かなり大きな声で
Bonjour!
と言うと、その後の緊張感が多少弱まります。
おすすめです。
※ちなみに僕のときの面接のトピックは、フードマイレージでした!
問題集を使って
特にありません。
試験時に渡される記事の例が掲載されています。
一読して、メモを取る練習、面接のイメージトレーニングをしましょう。
問題集以外で
読解対策の記事でも書きましたが、
- グーグルニュース
- フランス語のニュースアプリ(TV 5 monde、RFI、Franceinfo)
などで記事を読み、メモの練習、面接のイメージトレーニングをしましょう。
とくにその記事に対する自分の意見を作る練習をしておきましょう。
論理的な話し方については、野矢茂樹さんの『論理トレーニング』
日本語はフランス語に比べて、他者依存の言語です。
言わなくても伝わるでしょ?的なことが多いです。
なので論理というのが言葉として表現されないことも多い。
行間を読む、というのは論理を読むということなのですが、フランス語では行間はきちんと言葉で表現されることが多いです。
普段周りの人から聞き返されたり、接続詞を考えずに使っている人(昔の僕(笑))は特に一読の価値あり。
僕も『論理トレーニング』を読むまではあまり論理を気にしないで話していることが多かったので、何?と聞き返されたり、あとあと誤解されていることが多かったのです。
でも意識して話すようにしてからはそういうことが減りました。
これは口頭表現だけでなく文章作成のときにも役に立ちます。
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